おススメ!!レーザー加工機ご紹介 ①

おススメ!!レーザー加工機ご紹介 ①

レーザー加工機が大型で高額で企業が使うもの、というイメージは最早過去のものだ。コンパクトで安価な製品が次々に生み出され、一家に一台レーザー加工機、は言い過ぎかもしれないが、身近なものになりつつあるのは確かだ。

そこで、着々とその種類も数も増えつつあるレーザー加工機の中から、おススメを2点、紹介しようと思う。もし、これからご購入をお考えの方の参考の一つになれば幸いだ。

まず1つ目はSmart DIYs社のFABOOL Laser Mini。

オープンソース組み立て式デスクトップレーザーカッターだ。まず目を惹くのは外装全てを取っ払い、まるで骨組みだけのような思い切りの良いデザイン。ある意味、機能性のみを重視したシンプル設計と言えるだろうか。

波長445nmのレーザーダイオードを使用し、ベーシックタイプは1.6W、パワーアップタイプは3.5Wとかなり強力。電源は勿論家庭用でOK。1時間の連続使用が可能となっている。

加工範囲は広めの300mm×230mm。少し大き目の物の加工や刻印にも使える余裕が嬉しいサイズだ。本体重量約3kgとやや重いが、そこはこの加工範囲の広さで帳消しにして欲しい。

皮革、ベニヤ、コルク、黒色アクリル等のカット、刻印が可能だが、レーザー光を透過する材質(透明アクリル等)には使用は不可となっている。

本体の他に、別売りで拡張パーツも販売されているのでカスタマイズしてお好みの一台に作り変えて楽しむこともできる。ちなみに、外装カバーが無いのは気になる、という方は、ちゃんとそれも別売りしているのでご安心を。

但し、このFABOOL Laser Miniはキット販売の製品となっている。つまり、完成品が届くわけではないので、自力で組み立てなければならない。付属の工具で組み立てられる設計にはなっているとはいえ、多少の知識があれば大丈夫だが、全くの素人がいきなり組もうとすると、それなりに苦労する可能性がある。その点では多少マニア好みの製品かもしれない。

そして、使用されているのは「クラス4」のレーザーだ。使用する時は、付属の保護眼鏡を着用するか、安全カバー・保護筐体の使用が必須となる。火傷や目への損傷の可能性があるので、特に小さなお子様などがおられる場合は、覗き込んだり、手を出したりすることが無いような環境で安全に配慮して使用して頂きたい。

自分で組む、カスタマイズ可能、という点を考慮してややマニア向けの作りかと思われるが、少し大き目の物を加工したい方や模型作り、デニムの加工、等々汎用性は非常に高く、DIYに凝っておられる方などにもおおススメの製品だ。

価格は1.6Wタイプが59,800円と家電感覚で購入できる設定になっている。外装カバーやカスタマイズ部品を入れれば上乗せされるが充分に許容範囲の価格だ。

続いてはBlu7ive社製のコチラの製品。

卓上タイプでUSB対応だが、注目すべきはそのサイズだ。152mm×163mm×140mmという超小型設計。まさに卓上サイズという言葉がぴったり当てはまる。重量は驚きの565g。片手で掴んで軽く移動させられる。この小ささで波長405nmの青紫色レーザー使用の1.5Wの高出力。加工範囲は80mm×80mm、高さ30mm~800mmとやや小さめだが、出力は十分だ。

操作も簡単で、上下左右にOKボタンの5つのみで動かせ、30分の連続使用が可能となっている。パワー、速度の調整も出来るので素材の材質によって、それぞれ適したように使用することが出来る。

また、緑色のパネルが保護材となっており、そちら側から使用すれば保護眼鏡を使用しなくても良い設計となっている。

皮革、木材、紙等の加燃材等の光吸収率の良い素材ならばなんでも刻印できるが、金属やガラス、大理石等の反射する物には使用はできない。

組み立て済みで購入できるので知識が無くても問題はなく、保護パネルをネジで取り付けるだけですぐに使用でき、初心者にも優しい。

そして注目すべきは、直動機構がネジになっているということ。通常はベルトを使用することが多いのだが、ネジ式にすることでより精密な加工をすることが可能になっている。

超小型・超軽量・簡単操作、ということからも、家庭用レーザー加工機を使ったことが無い、初めて購入する、という方には特におススメの製品だ。

何より、この小ささなら、使わない時はポンッと棚の上やクローゼットの隙間、もっと言えば机の端にでも置いておけて、収納にも非常に優しい。どうしても散らかりがちになるハンドクラフトの時などにも邪魔にならない親切サイズだ。

簡単に操作できる為、ハンドクラフトや模型製作、機械やレーザーに興味を持ち始めた子供の為の取っ掛かりの一台としても申し分ない。勿論使用には親が付き添い、レーザー光を直接見ない、手で触れない等の安全対策を徹底することは必須だ。また、保護パネルは一方向にしか付いていないので、安全性を確実にするなら保護メガネの使用をお奨めしたい。

気になる価格は驚きの20,000円台。価格上昇の一因ともなる直動ネジを使用しながらのこの値段は破格と言っても過言ではない。

低価格でコンパクト、操作が簡単ということからも一家に一台最初のレーザー加工機としては一押し製品だ。

ハンドクラフトをおしゃれに仕上げる、プラモデルにオリジナル加工、或いはクッキーやパンケーキのワンポイント等、お好みの用途にお使い頂けるだろう。ご購入の際にはここに挙げたもの以外にも、色々と試してお楽しみ頂きたい。

尚、「FABOOL Laser Mini」の組み立て方や、Blu7ive社製品の初期設定方法が知りたい、という方は、この記事に引き続いてUPするので興味がおありの方は参考にして頂きたい。

 

「執筆者:株式会社光響 緒方」