3Dレーザーによる『審判支援システム』 富士通と国際体操連盟が提携。 2018年カタールでテスト使用も。

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2017年10月2日~8日、第47回世界体操競技選手権大会がカナダで開催された。白井健三選手や村上茉愛選手の金メダルに大いに沸いた今大会だが、同時に、これからの体操競技に大いに関わる技術の開発が進展している。

システムイメージ(by日刊工業新聞)

富士通が開発を進めている「体操競技に於ける審判支援システム」が国際大会でデータ収集を行った。これは世界初の試みとなる。

以前コチラで紹介させて頂いているこの技術は、230万/秒のパルス状レーザー光を照射し、反射光を計測することで選手との距離を算出。このデータから、骨格認識ソフトを使って関節座標を可視化して分析するシステムだ。本来は自動車向けに開発されていた3Dレーザーセンサーと、リハビリ用に開発された骨格認識ソフトを融合させ、2015年から開発を進めてきた。

 (図1)

 (図2)

10月8日、富士通は国際体操連盟(FIG)と、この「審判支援システム」の実用化に向けて共同で取り組むことを発表した。今回のデータ取得はこの取り組みを踏まえてのものだ。

年々技の高度化・高速化が進み、豊富な専門知識や経験を持った審判であっても、肉眼で技を追い、正確な採点をすることは困難になってきている。スロー映像等を用いたとしても、採点結果が出るまでには相応の時間を要することになる。この現状が採点支援システムの導入により、公正で速やかな採点が実現することが期待されている。

また、選手に対しては、練習にカメラ映像を使用し3Dのスポーツセンシングで数値化されたデータを知ることで、最適な体の動かし方を確認することが可能になる。

一方、見る側である観客も、これまでは複雑な技と難易度を解説によって理解するしかなかったが、リアルタイムで即座に表示されることにより、一層の臨場感を楽しめるようになるだろう。

「審判支援システム」は2018年にカタールで行われる「第48回世界体操競技選手権大会」でテスト運用される予定で、富士通が目標としている2020年の東京オリンピックでの正式採用もほぼ本決まりと言える。選手たちの活躍は勿論楽しみだが、日本発の技術が世界標準となる、ということもまた注目していきたい。

参考
*富士通
http://journal.jp.fujitsu.com/2016/09/07/01/
http://journal.jp.fujitsu.com/2016090701/20160907_01_index_pic_3.jpg(図1)
http://journal.jp.fujitsu.com/2016090701/20160907_01_index_pic_4.jpg(図2)

*ニュースイッチ 日刊工業新聞
https://newswitch.jp/p/10668
http://c02.newswitch.jp/index/ver2/?url=http%3A%2F%2Fnewswitch.jp%2Fimg%2Fupload%2FphpWW0xV1_59dc08216f6e8.jpg (Top画像)

*日経テクノロジー online
http://techon.nikkeibp.co.jp/atcl/news/16/101009482/

「執筆者:株式会社光響 緒方」