GMがStroboを買収。自動運転カー用LiDARの低価格化競争に強み。

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自動運転カーの開発が過熱している。

自動運転の実現のために不可欠とされているのが「LiDAR」(Light Detection And Ranging)だ。レーザー光を使って物体との距離を測定するセンサーであり、気象学や海洋学、地質学、地震学等でも使用されている。カメラだけでは逆光や夜間に黒い服を着ている歩行者が認識し辛いという危険性があるが、そういった環境に左右されないLiDARは自動運転には必須のシステムである。

実用化に向けて各社が鎬を削っているが、現状、最も問題となっているのはその価格だ。Googleが開発中の自動運転車に採用していたLiDARユニットの価格は820万円。これだけで一般の乗用車が複数台購入できてしまう価格だ。とても市販車に搭載することはできない。

 (図1)

Google製自動運転カー(試作)。屋根に搭載されているのが820万円のLiDAR。

 

2017年現在でも自動運転カーに使用可能な高性能LiDARの価格は100万円を超えており、以前より低下したとは言え、未だ市販車に踏査し出来る価格ではない。

Velodyne Lidar、Bosch、コンチネンタル、日本ではリコーやパイオニア等LiDARを開発製造している企業は多々あり、年々その数を増やしているが、メーカー各社はその販売価格を2~3桁引き下げることを狙っており、パイオニアは2022年までに一万円以下の価格での販売を目標に掲げている。遠からずLiDARの価格破壊は起こる、と考えられており、製造企業の増加に伴ってそのスピードも上がると見られている。早ければ数年のうちに、メーカー各社の目指す価格までの下落が見込まれている。

また、価格以外にも、そのサイズも課題として残されている。デザイン性を無視することはできないので、当然外観に影響しないものを要求されることになる。これらがクリアされて初めて、市販車としての自動運転カーが成立することになる。

2017年10月、米・大手自動車メーカーゼネラルモータースが、Stroboの買収を発表した。この買収されたStroboはLidarユニットを1チップにし、大幅な小型化とコストダウンに成功した製品を開発している。GMの発表によると、Stroboの技術を使用することでLiDARシステムのコストは99%削減され、実用的な自動運転カーの為の、現実的な価格のLiDARシステムの開発・製造・販売が可能になるという。

 (図2)

Strobo社製LiDARセンサー・プロトタイプ

 

各自動車メーカーは2020年以降の自動運転カーの販売開始を続々と発表しているが、今回の買収により、GMが一歩抜け出すことになるのか注目して行きたいところだ。

参考
*Gigazine
http://gigazine.net/news/20171010-gm-buy-strobe-for-lidar/
http://i.gzn.jp/img/2017/10/10/gm-buy-strobe-for-lidar/a03_m.jpg(図1)
http://i.gzn.jp/img/2017/10/10/gm-buy-strobe-for-lidar/a01_m.jpg(図2)

*ischool
https://ischool.co.jp/2017-05-08/

「執筆者:株式会社光響 緒方」