続報!! 対イノシシ用レーザー『逃げまるくん』、対クマ戦にも勝利!!

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以前にもお伝えした対イノシシ用レーザー照射装置『逃げまるくん』。獣による食害を何とか食い止めたい農家の方々の力となるべく、宮城県岩沼市の小野精工株式会社が製作した、人も動物も傷つけずに追い払ってくれる逃げまるくんは、実証実験で既にイノシシの撃退率85%以上の結果を叩き出し、農業関連だけでなくJAXAや鉄道関連企業からも期待を寄せられてきた。

その『逃げまるくん』が各地の農業従事者の声に応え、熊撃退に乗り出した。

日本国内に生息する熊は、本州及び四国に生息するツキノワグマと北海道に生息するヒグマの2種だ。
熊による食害は、柿、栗、リンゴ等の果樹の他、家畜飼料用に栽培される電とコーン等が挙げられるが、農業だけでなく林業での被害も大きい。ツキノワグマには杉や檜といった針葉樹の表皮を剥ぎ取って、内側の柔らかい部分を齧る習性を持つものがいる。縄張りアピールの為のマーキング説や食料説があるが、どちらにしても林業従事者にとっては頭の痛い話には違いない。齧られてしまった樹木は生育が悪くなったり、そのまま育たなくなる、最悪の場合は枯死することすらある。日本の林業の大半は、落葉松、檜、杉等の針葉樹で占められている為、必然的に被害は大きくなってしまう。

そして、何よりも熊の被害で注目されるのは人身被害だ。
とは言え、実際の被害件数は20件/年程の蜂によるものに比べても、25年で28件と数的には少ない。しかし、体格が大きく力の強い熊は、他の野生動物と比較しても脅威となりやすいのは事実だ。度重なる熊の出没に農耕地や果樹園を放棄せざるを得ない状況に追い込まれることもあり、そこからクマの出没地域が広がっていく、というケースもある。

そこで農作物と樹木と人を守る為に、小野精工は『逃げまるくん』による熊撃退の実証実験を、マタギの里として知られる秋田県北秋田市の栗畑で実施した。2台の『逃げまるくん』を8月中旬の栗収穫シーズンから2か月間設置し、経過を見守った結果、今月半ばまで、一件の食害も起こらなかった。この地域に熊が出没しなかった、というわけでは勿論無く、設置していないエリアでは例年と同じように熊による大きな被害が出ている。つまり、『逃げまるくん』の実力が証明されたということだ。今回の実験は、盗難防止用GPS技術の提供を行ったNTTドコモと共同で行われ、初めての熊に特化した実験だった。

熊出没の原因は、ブナやナラの凶作や人間の居住エリアの拡大、里山の放棄等があるが、熊が人を傷つけず、人も熊を傷つけずに共生が可能となるように、『逃げまるくん』には活躍して頂きたいものだ。

『逃げまるくん』は、動物が嫌うレーザー光を昼間は緑、夜間は赤で照射し、害獣から農地を警備してくれる。太陽光パネル&蓄電池装備バージョンと、家庭用電源使用バージョンがあり用途に応じて選べるということだ。価格は50万円前後となる見通しだ。今回の実験により、イノシシだけでなく熊に対する実力をも証明してみせたその性能に大いに期待したい。農業だけに止まらず活用範囲は多岐に渡るとみられており、本格的な販売の開始が待たれている。

参考
*小野精工株式会社
http://www.onoseiko.com/index.html

*河北新報
http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201710/20171029_13008.html

*WWF
https://www.wwf.or.jp/activities/2012/01/1039017.html

*wikipedia
https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/8/82/Medved_mzoo.jpg
(Top画像)

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「執筆者:株式会社光響 緒方」