(レーザー関連)浜松ホトニクス株式会社/創薬スクリーニングの効率化を実現する高速3次元蛍光イメージングを使用した次世代の細胞解析装置を開発 /9 月 10 日(火)より受注開始


2024年9月9日
浜松ホトニクス株式会社
本社:浜松市中央区砂山町 325-6
代表取締役社長:丸野 正(まるの ただし)

当社は、長年培ってきた画像処理・計測装置の設計技術と独自に開発したZyncscan®(ジンクスキャン)技術(※1)を応用することで、生理学的に生体に近い状態を模した細胞集団の3次元蛍光画像を高速に取得すると同時に、細胞・細胞集団の大きさや形、数、状態などを解析する細胞解析装置「CYTOQUBE®(サイトキューブ)ライトシートマイクロプレート(※2)サイトメータ(※3)C15200-01RGBU」を開発しました。
本製品は、創薬研究開発の初期工程のひとつである創薬スクリーニング(※4)工程において使用されることが期待されます。創薬スクリーニングは、創薬研究開発の成功確率を左右する重要な工程であり、複数の新薬候補を効率よく正確に評価することが求められます。
本製品は、特に3次元細胞集団を対象とした3次元蛍光画像取得と解析にかかる時間を大幅に削減すると同時に正確な測定を可能にし、創薬スクリーニングの効率を飛躍的に向上させます。
本製品は、9月10日(火)より国内外の製薬メーカーや研究機関に向け受注を開始します。また、9月19日(木)から3日間、福岡国際会議場・福岡マリンメッセ(福岡県福岡市博多区)で開催される「第83回 日本癌学会学術総会」に出展します。

※1 Zyncscan技術:
ライトシート照明を用いた光学系を軸とする光学技術と画像処理技術を融合することにより、高速かつ自家蛍光を除いた3次元蛍光画像の構築や解析を実現した独自の測定技術。

※2 マイクロプレート:
多数のくぼみ(ウエル)が並んだ平板型の測定容器。

※3 サイトメータ:
細胞集団から個々の細胞の大きさや形状、機能などを定量測定する装置。

※4 創薬スクリーニング:
新薬候補の物質の有効性や安全性などを評価し、ふるい分ける工程。

<開発の背景>
細胞を用いた創薬スクリーニング工程では、よりよい評価のために、生体の生理学的状態をより正確に反映した細胞集団が使用され、近年、3次元的な構造を有する3次元細胞集団を用いた評価が増えています。
現在、3次元細胞集団を用いた創薬スクリーニングは、主に蛍光顕微鏡イメージングを搭載した機器を用いて行われていますが、多大な時間と労力を要します。この課題解決のため、当社は、3次元蛍光画像取得および解析にかかる時間を大幅に削減し、創薬スクリーニングの効率を向上させる装置の開発に取り組んできました。

<製品の概要>
本製品は、マイクロプレート上の細胞や細胞集団の3次元蛍光画像を短時間で取得すると同時に、細胞・細胞集団の大きさや形、数、状態などを解析する細胞解析装置です。
当社が独自に開発したZyncscan技術を応用し、カメラとサンプル移動動作を最適化することで細胞の3次元蛍光画像を高速かつ正確に取得し、ハードウエアとソフトウエアの画像処理を最適化することで画像取得と解析の並列処理を実現しました。さらに、従来煩雑であった画像取得や解析の条件設定を簡素化させ、高速かつ簡便で正確な測定を可能にしました。
これらの結果、高速かつ簡便で正確にマイクロプレート上の細胞の3次元蛍光画像を取得し、細胞・細胞集団の大きさや形、数、状態などを解析するライトシートマイクロプレートサイトメータの開発に成功しました。
がん治療薬をはじめとする創薬の研究開発に本製品を用いることで、生理学的に生体に近い細胞・細胞集団への新薬候補の作用を解析する創薬スクリーニング工程の効率を大幅に向上し、創薬研究の加速化に貢献することが期待されます。
今後、本製品の拡販を進めるとともに市場からの要求に対応していきます。

<製品の主な特長>
1.細胞・細胞集団の3次元蛍光画像取得から解析結果出力までの時間を大幅短縮
従来手法を用いた3次元蛍光画像取得・解析には、少なくとも数時間を要していました。本製品では高速画像取得に加え、画像取得と解析を並行処理することにより、3次元細胞集団の3次元蛍光画像取得から解析結果出力までを最短で3色21分で行うことができます。

2.シンプルな設定とユーザーインターフェース
従来手法の3次元蛍光画像取得・解析では、煩雑な設定が必要でした。本製品では、Zyncscan 技術とソフトウエアのユーザーインターフェースの工夫により、シンプルな条件設定と、直感的な操作でユーザーの負担を減らします。

3.正確な画像取得と解析
正確な解析の妨げとなる細胞以外に由来する蛍光を自動除去することで、細胞・細胞集団の正確な蛍光画像を取得し解析することができます。

●主な仕様

試料の真下方向からシート状の励起光(ライトシート励起光)を照射し、XZ 断層画像を斜め下方向から取得します。
マイクロプレートをライトシート励起光と直交する方向に移動させながら連続的にXZ断層画像を取得することで、圧倒的なスループットで3次元蛍光画像を構築します。また、XZ断層画像の取得と並行して、細胞以外に由来する蛍光(バックグラウンド蛍光)をリアルタイムで除去します。

報道関係者には、写真をデータで提供しますのでお申し付けください。

この件に関するお問い合わせ先

■報道関係の方
浜松ホトニクス株式会社
コーポレートコミュニケーション部 野末迪隆
〒430-8587 浜松市中央区砂山町 325-6 日本生命浜松駅前ビル
TEL: 053-452-2141
FAX: 053-456-7888
E-mail: nozue-m@hq.hpk.co.jp

時間外は、携帯電話 080-8262-0374 へお願いします

■一般の方
浜松ホトニクス株式会社
システム事業部営業推進部 CYTOQUBE(サイトキューブ)担当
〒431-3196 浜松市中央区常光町 812
TEL: 053-435-1560
FAX: 053-456-7888
E-mail:sales@sys.hpk.co.jp

出典:
https://www.hamamatsu.com/content/dam/hamamatsu-photonics/sites/documents/01_HQ/01_news/01_news_2024/2024_09_09_ja.pdf

ご参考:
(株)光響が提供する製品・サービス情報:
医療関連製品

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