理化学研究所(理研)数理創造プログラムの小澤知己上級研究員、ハンブルグ大学のクラウス・センシュトック教授とクリストフ・ヴァイテンベルグ シニア・サイエンティスト、ブリュッセル自由大学のネイサン・ゴールドマン教授らの国際共同研究グループは、トポロジカル物質における量子化されたエネルギー吸収率の観測に成功しました。
本研究成果は、エネルギー吸収率の測定が物質のトポロジカルな性質を調べる普遍的手法として使えることを示しています。
今回、研究チームは、レーザーで作った格子の中に極低温まで冷却されたカリウム原子の集団を閉じ込めたときに、この現象を観測しました。実験では、格子を時計回りに揺らした場合と反時計回りに揺らした場合のエネルギー吸収率の差に注目し、それが格子のトポロジカル不変量であるチャーン数という整数と直接関係していることを示しました。本研究は、国際科学雑誌『Nature Physics』の掲載に先立ち、オンライン版(2月18日付け)に掲載されました。
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