~ 赤・緑・青(RGB)3原色の半導体レーザーチップの自社生産が可能に ~
- RGB3原色全ての半導体レーザーチップの自社製造が可能となることで、様々な顧客ニーズに対応
- 多様な用途への展開を視野にさらなる高効率・高出力化の開発・製品化を加速
- 先行投資により、旺盛な需要に対応可能な生産能力を確保
日亜化学工業株式会社(本社:徳島県阿南市上中町岡491番地、代表取締役社長:小川裕義、以下、「日亜化学」)は、高出力赤色半導体レーザー(半導体レーザー:Laser Diode、以下、「LD」)チップを内製化し、これをパッケージへ搭載したレーザー製品を2024年春季より販売開始します。
■背景
RGB3原色のレーザーを用いたプロジェクターは、従来のランプやLED光源を用いたものと比較して、色再現範囲が非常に広く、さらに、小型・高効率を維持して高輝度化を実現できるという利点があります。近年、映画館向けの高輝度なものに限らず、レーザーTV(注1)や小型のスマートプロジェクターなど、個人消費者向けのニーズが増えてきたことから、その需要が急速に高まっております。
LDはプロジェクターのスペックを左右する重要な役割を担っており、RGB各色LDの性能に対して、お客様からの様々な要望へ柔軟に対応することが求められています。日亜化学は、これまで青色・緑色LDチップを自社で製造していましたが、赤色LDチップは外部から調達していました。そのため、赤色LDチップのQCD(品質・コスト・供給)は調達先に依存していたため、お客様からの多様なニーズにいかに対応するかが課題となっておりました。
■内容
日亜化学は、ワット級の高出力赤色LDチップの開発に着手し、これを内製化することに成功しました。さらに、量産設備への先行投資を積極的に行い、RGB LDの旺盛な需要に対応可能な生産能力を確保しました。当社の強みである青色・緑色LDチップに加え、本内製化によりRGB3原色のLDチップをすべて自社で製造することができるようになり、お客様からの様々なご要望に対し柔軟に検討・対応することが可能となります。
日亜化学は、内製化した赤色LDチップをパッケージへ搭載したレーザー製品を2024年春季より販売開始します。また、既存の製品に搭載している赤色LDチップに関しても、外部からの調達品から内製品へと順次置換えていきます。その具体例として、RGBの複数のLDチップを1つの小型パッケージに高密度実装したレーザー製品“QuaLas® RGB”を販売しており、内製化する赤色LDチップが搭載される主力製品の一つとなる予定です。本製品のRGB各色レーザーの光出力は青色(波長465nm):8.3W、緑色(波長525nm):4.8W、赤色(波長643nm):10.0Wであり、ディスプレイのホワイトバランスに適した組合せを提案しています(図1)。
日亜化学は、本内製化の実現により、レーザープロジェクターの今後さらなる市場拡大および高性能化のニーズに応えるため、さらには、その他多様な用途展開も視野に入れながら、赤色LD製品のさらなる高効率化・高出力化を目指し、開発・製品化を加速してまいります。
(注1)レーザーTV・・・家庭用テレビの代替等の目的で使用される超短焦点レーザープロジェクター
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本件に関するお問い合わせ先
日亜化学工業株式会社
広報担当
代表TEL:0884-22-2311
FAX:0884-23-7717
出典:
https://www.nichia.co.jp/jp/newsroom/2023/2023_111401.html
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