(レーザー関連)早稲田大学/光と原子つなぐ新量子ゲートを提案

光1回の反射で完結、量子計算の誤り率を低減

発表のポイント

  •  重要な量子ゲートの1つである「制御変位ゲート」を、光と原子に対して実現する新たな手法を理論的に提案しました。
  • 光を共振器に1回だけ反射させることで実現でき、複数回の反射が必要だった従来手法と比べて短時間に、かつ誤り率を低減した計算を実行できます。
  • 光と原子、性質の異なる2つのシステムを繋げることで、ハイブリッド系を活用した新たな量子計算・量子通信の実現を加速することが期待されます。

早稲田大学先進理工学研究科の木倉清吾(きくらせいご)大学院生と理工学術院の青木隆朗(あおきたかお)教授(兼:理化学研究所量子コンピュータ研究センター・チームディレクター)、理化学研究所量子コンピュータ研究センターの後藤隼人(ごとうはやと)チームディレクター、シンガポール国立大学の花村文哉(はなむらふみや)博士研究員からなる研究グループは、原子と光、全く異なる性質を持つ2つの量子系に量子もつれ※1を生じさせる量子ゲート※2を効率的に実装する新たな手法を提案しました。
従来手法では、原子を閉じ込めた共振器※3に光パルスを複数回反射させ、かつ光の干渉操作を組み合わせることで1つの量子ゲートを合成していました。しかし、この場合光の損失や量子誤りの蓄積の問題がありました。本提案手法では、光パルスを1回だけ共振器に反射させると同時に原子をレーザーで制御することで、2つの量子系を繋げる制御変位ゲート※4を直接実装する手法を新たに提案しました。本手法により、ハイブリッド系を駆使する高性能な量子情報処理技術のさらなる発展を加速することが期待されます。
本成果は、2026年5月12日(火)に『Physical Review Letters』に公開されました。

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