ペルシャ湾で実射。米海軍レーザー兵器「LaWS」

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ペルシャ湾に展開する米海軍が、輸送揚陸艦ポンセで新型レーザー兵器LaWS(Laser Weapons System)の実射実験を行った、とCNNが報じた。

実験には攻撃対象としてドローンを使用。急速に開発が進むドローンは、中国や北朝鮮、ロシア、イラン等各国で軍事利用が進んでいると言われている。
「目標を発見して照準を合わせれば無力化出来る。」そう語る兵器担当者の言葉通りに、発進したドローンは照準を合わせた直後、一瞬にして翼が炎を上げ、機体は数千度の熱に包まれて損壊、墜落した。

ポンスのクリストファー・ウェルズ艦長はLaWSを「弾丸よりも精度が高い」、
「現行兵器のように地対空ならそれだけ、空対空ならそれだけ、というような限定的使用ではなく、多種多様な目標に対して使用できる」とその汎用性を評価している。
LaWSはレーザー兵器である為、光速で攻撃対象に肉薄することが可能で、その速度は大陸間弾道ミサイル(ICBM)の5万倍に相当する。そして、映画などで見られるような所謂「光線」を発せず、射撃音も無い。攻撃は目に見えず、無音のままで行われることになる。命中精度も極めて高く、目標上の一点のみを狙うことができ、必要に応じた無力化・破壊が行える。その為、周囲へ及ぶ被害を縮小することが可能だ。
実際に配備に至るまでにかかった開発費用は4,000万ドル(4500億円)。高額なその開発コストに反比例するように、一発あたりにかかる費用は約1ドル。必要な人員は3名、そして、発電機が作動する限りは弾切れを心配する必要がない。
安定安心の夢の兵器に思えるが解決が望まれる問題点も残っており、艦船に搭載される機関砲の射程は2,000~8,000mが通常だがLaWSの射程距離は1,6km前後と短くなっている。海上での射撃である為、温度差や湿度が高く、空気密度も高いので、射程は短くならざるを得ない。
天候に左右されるという問題もあり、雨天や霧等で状況によっては使用できない可能性もあるという。また、集中的な対空砲火を行うには、150~200kmの射程が必要であり、現状のLaWSの性能では現行対空兵器の補完的な使用に留まるだろう、という軍事専門家の意見もある。

未だ問題点を残すとはいえ、遂に配備に至ったレーザー兵器。この先、戦術高エネルギー兵器としての開発は進んでいくと見られ、いずれ戦場の主力が実弾からレーザーへ切り替わる日もそう遠くはないのかもしれない。

参考
*CNN
https://www.cnn.co.jp/usa/35104351.html

*SPUTNIK
https://jp.sputniknews.com/opinion/201707203903333/

「執筆者:株式会社光響 緒方」