(半導体レーザー関連)三菱電機株式会社/第5世代移動通信システムの高速大容量化に貢献/第5世代移動通信システム基地局向け「50Gbps DFB レーザー」サンプル提供開始

三菱電機株式会社は、第5世代移動通信システム(以下、5G)基地局ネットワークの光ファイバー通信で使用される光通信用デバイスの新製品として、業界トップクラス※1の広い動作保証温度範囲で高速動作を実現した「50Gbps※2DFBレーザー※3」のサンプル提供を3月4日に開始します。小型光トランシーバー※4における規格互換性を確保しつつ、5Gの高速大容量化に貢献します。
なお、当社は本製品を「OFC: The Optical Fiber Communication Conference and Exhibition 2022」(3月8日~10日、於:米国・サンディエゴ)に出展します。

※1
2022年3月3日時点、当社調べ

※2
50Gbps(Giga-bit per second):1秒間に500億個のデジタル符号を伝送できる通信レート単位

※3
DFB(Distributed Feed-Back)レーザー:分布帰還型半導体レーザー。
内部に回折格子を備え、特定の波長で光信号を取り出す構造。長距離伝送に適する

※4
光ファイバー通信に必要な電気信号と光信号を変換するための光送受信機

新製品の特長
1.PAM4変調方式の対応と伝送速度50Gbpsの実現で、5Gの高速大容量化に貢献

  • PAM4変調方式※5の動作に適した周波数応答特性を有するDFBレーザーチップを開発
  • 同方式での優れた特性と、業界トップクラスの広い動作保証温度範囲-40℃~+90℃での伝送速度 50Gbpsを実現
  • 広い動作保証温度範囲により熱電変換素子※6を不要とし、移動通信システム基地局の低消費電力化に寄与

※5
4-level pulse-amplitude modulation の略。4値パルス振幅変調。従来の「0」と「1」から成る2値のビット列でなく、4値のパルス信号として伝送する方式

※6
半導体素子の動作温度を一定に保つための熱と電力を変換する素子

2.業界標準TO-56CANパッケージ採用で小型光トランシーバー規格に適合

  • 業界標準のTO-56CAN※7パッケージの採用により、従来製品※8と外形寸法の互換性を確保し、小型光トランシーバー規格(SFP56※9)に適合

※7
パッケージサイズφ5.6mmの生産性(量産性)に優れた業界標準TO-CANパッケージ

※8
25GbpsDFBレーザー「ML764AA58T」(生産終了品)

※9
50Gbps用の小型光トランシーバー規格の一つ

サンプル提供の概要

サンプル提供の狙い
近年、スマートフォンやタブレットなどの携帯端末の普及および動画伝送の利用拡大を背景に、データ通信量が急速に増大しており、移動通信システムは世界各国で第4世代から第5世代への移行が進んでいます。これに伴い、アンテナ基地局用通信機器内のトランシーバーに搭載されるDFBレーザーは、大容量化に必要なさらなる高速動作が求められます。また、アンテナ基地局用通信機器は屋外に設置されることから、広い温度範囲での動作が必要となります。
当社は今回、これらのニーズに応えるために、PAM4変調方式の動作に適した周波数応答特性を有するDFBレーザーチップを開発し、同方式での優れた特性と業界トップクラスの広い動作保証温度範囲(-40℃〜+90℃)での高速動作(50Gbps)を実現した「50Gbps DFBレーザー」のサンプル提供を開始します。これにより、伝送速度は従来製品の25Gbpsから2倍の高速化が可能となり、第5世代移動通信システムの高速大容量化に貢献します。

5G 基地局向け光デバイス 製品ラインアップ
太枠内が今回の新製品(50Gbps DFB レーザー)です。

※10
Electro-absorption Modulator integrated Laser diode:電界吸収型光変調器を集積した半導体レーザーダイオード

※11
Non Return to Zero:「0」と「1」から成る 2 値のビット列信号として伝送する方式

主な仕様

環境への貢献
本製品は RoHS※12指令(2011/65/EU、(EU)2015/863)に準拠しています。

※12
Restriction of the Use of Certain Hazardous Substances in Electrical and Electronic Equipment

製品担当
三菱電機株式会社 高周波光デバイス製作所
〒664-8641 兵庫県伊丹市瑞原四丁目 1 番地

お客様からのお問い合わせ先
三菱電機株式会社 半導体・デバイス第二事業部 高周波光デバイス営業第一部
〒100-8310 東京都千代田区丸の内二丁目 7 番 3 号
TEL 03-3218-3687 FAX 03-3218-4862
URL http://www.MitsubishiElectric.co.jp/semiconductors/

出典:
https://www.mitsubishielectric.co.jp/news/2022/pdf/0303.pdf

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