(レーザー関連)横浜国立大学/バレー間散乱を引き起こす振動モード の信号を特定

単原子層バレートロニクスの実現に向けた新たな知見

本研究のポイント

  • ゾーン端の音響振動モードによる非線形信号(倍音、3倍音、4倍音)を、超短パルスレーザーを用いたコヒーレントフォノン分光法により検出することに初めて成功
  • 第一原理計算により、非線形信号の原因がバレー間散乱に寄与するゾーン端の音響振動モードであることを示した
  • 単原子層物質のバレー自由度を利用した量子情報処理技術の開発に向けた新たな知見

【研究概要】
横浜国立大学・東京工業大学のベ・ソンミン博士、横浜国立大学の片山郁文教授、武田淳教授、Hannes Raebiger准教授らの研究グループは、Rice大学の河野淳一郎教授、韓国科学技術院(KAIST)のYong-Hoon Kim教授、物質・材料研究機構の長尾忠昭 MANA 主任研究者(兼グループリーダー)らとの共同研究により、原子層物質の一つである単層の MoSe2(セレン化モリブデン)において超高速応答を計測し、ゾーン端の音響振動モードに由来する非線形信号を観測することで、バレー間散乱に寄与する音響振動モードを特定しました。従来、振動数だけでは弁別できなかった振動モードを、非線形信号や第一原理計算に基づいた対称性分析で初めて特定した結果であり、バレー自由度を用いる様々な量子情報デバイスの動作原理の解明に資する重要な成果です。
本研究成果は、国際科学雑誌「Nature Communications」(7月25日付:日本時間7月25日)に掲載されました。

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