――サンプルフロー型超高速時間分解X線回折法の開発――
大越 慎一(化学専攻 教授)
所 裕子(筑波大学数理物質系 教授)
エリック・コレット(レンヌ大学 教授)
発表のポイント
- 光メモリ材料における光相転移は不可逆なため、その構造変化を追跡することはこれまで難しいとされてきました。今回開発したサンプルフロー型超高速時間分解X線回折法により、時間分解能35ピコ秒で超高速モニタリングできる技術を開発しました。
- 本手法を用いてルビジウム-マンガン-コバルト-鉄プルシアンブルーの実証実験を行い、光照射後の構造変化を超高速かつ精度よく測定できることを示しました。
- 室温における光相転移はメモリやフォトニックデバイス等にも用いられる現象であり、本測定法の活用が期待されます。
発表概要
光記録材料の室温における光相転移は不可逆な現象で、ワンショットのレーザー光照射で引き起こされるため積算測定ができず、相転移の経時変化を観測することが難しい現象です。
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