半導体レーザーを使用した光によるCFRP表面処理ユニットを開発しました

フェニックス電機株式会社(代表取締役社長 田原廣哉)は半導体レーザーを使用した光によるCFRP表面処理ユニットを開発しましたので発表致します。

■ポイント■
・半導体レーザーを使用した多灯式光源ユニット(世界初*1)
・多灯式のため、面照射、ライン照射での処理が可能。
・秒速1000mmを超える速度で処理が可能。
*1:2019 年 10 月 30 日現在当社調べ。

■従来技術■
航空業界、自動車業界などでは、構造材の軽量化による省エネ効果を主目的としてCarbon Fiber Reinforced Plastic(以下CFRP)が積極的に採用されている。しかしながらCFRPは複雑な形状を形成するのが難しいため、複雑な立体物やリブなどが必要となる場合はCFRP板を接着剤で接合して製造しているのが一般的である。そしてこのような場合、CFRP表面に付着している離型剤などの異物の存在が接合力の信頼性を低下させてしまう問題がある。そのため異物を除去する方法として、現在は人の手によるサンドペーパー処理やサンドブラスト処理が主流となっている。さらに炭酸ガスレーザーやYaGレーザーでCFRP表面を処理する研究などもされている。

■従来技術の問題点■
現在、人の手によるサンドペーパー処理では作業者によって接合力にバラツキが生じたり、サンドブラスト処理では作業中に粉塵が飛散するためクリーン環境には適さないという問題がある。このような問題を解決するために短パルス炭酸ガスレーザーやYaGレーザーで処理する方法も研究されているが、光源装置自体が非常に高価なため普及していない。

■開発技術の概要■
弊社では、従来使われている実用上の問題を解決するCFRP表面処理技術として、複数個の半導体レーザーと光学設計技術により、信頼性が高くクリーン環境で使用でき、かつ大型の環境設備が不要であるCFRP表面処理ユニットを開発した。このユニットを使用することで問題を解決すると共に、自動化・無人化が実現できる。また導入コスト・処理コストの低減にも貢献する。この技術によってCFRPの接合技術の信頼性が向上し、CFRPがますます普及していくことで、環境改善、省エネに貢献できることが期待できる。なお、この技術は、令和1年12月4~6日に幕張メッセ国際展示場(千葉県千葉市美浜区)で開催される「第3回接着・接合EXPO」で展示予定。

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