(レーザー関連)フェムト秒レーザー加工→「水に浮く金属」→【太陽エネルギー+αの完全な吸収体】が誕生!!

前回の記事で、ロチェスター大学が『沈まない金属』の開発に成功したという快挙をお伝えしたばかりだが、同大学がまたしても衝撃の開発に成功したことが発表された。今度は何と【太陽エネルギーの完璧な吸収体】を実現したというのだ。
 開発したのは『沈まない金属』を生み出した研究チームだ。水滴がジャンプするほどの超撥水加工をさらに進化させたこの金属は、ミズグモやヒアリの生態をヒントにフェムト秒レーザーで金属表面を加工することで作られていることは既にお伝えした通りだが、今回発表された【太陽エネルギーの完璧な吸収体】も同様にフェムト秒レーザーによる加工を施した金属を使用している。
 

*Soaking up the sun with laser treated metal

 研究を主導したロチェスター大学光学研究所のグオ教授は、フェムト秒レーザーと物質の相互作用についての研究者だ。彼と研究チームは、長年にわたり、フェムト秒レーザーによる加工で金属に超撥水性や超親水性を持たせる研究を行ってきた。そして、これらの加工と同様に、フェムト秒レーザーを使って金属表面を真っ黒に加工することで太陽光の吸収率を大幅にアップする研究を行っているのだ。通常、金属の表面には光沢がありものが多く光であるレーザーの反射率が高くなっている。数年前、研究チームは光沢ある金属の表面を真っ黒に加工した「ブラックメタル」を開発したのだが、それは太陽光の波長は吸収してもそれ以外の波長は熱として放射されてしまうという問題があった。つまり、【太陽エネルギーの完璧な吸収体】を実現させるためにはこの時開発された「ブラックメタル」以上の何かが必要だったわけだ。

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