(レーザー関連)レーザー中性子・X線による同時瞬間撮影-10万分の1秒の短いパルスで可視光やX線で見えなかった高速現象を撮る

ポイント

  • レーザーで瞬間的に強い中性子1パルスと強いX線パルスを同時に生成。
  • 中性子とX線で、試料(充電池)の透過画像の同時瞬間撮影の技術を実証。 実験では、X線では写せない炭化ホウ素を中性子で撮影。
  • 中性子の画像解析から、カドミニウムを含む充電池と含まない充電池を識別。
  • この技術により、金属配管の中の水・油の流れや、ロケットエンジンでの液体水素燃料の挙動など、これまで可視光や X 線では見えなかった高速現象を、撮影することが可能となります。​

概要
大阪大学レーザー科学研究所の余語覚文准教授らの研究チームは、レーザー の光を使って、中性子と X線を同時に生成し対象物質を瞬間撮影する技術開発を行いました。中性子を撮影に使うためには、中性子の数をあまり減らさずに中性子のエネルギーを下げる必要があります。そのための装置を開発しました。この装置の試験のため、カドミニウムを含む充電池 ニッカド電池 、カドミニウムを含まない充電池(ニッケル水素電池)、炭化ホウ素 粉末を容器に入れたものの3 種類の試料を撮影しました。 X 線と中性子の画像の分析から、3 種類の試料を識別できるこ とを示しました。本成果によって、これまで容易ではなかった中性子とX 線の同時撮影が可能になります。また、 レーザー中性子の極短パルス性を生かした 中性子の瞬間撮影が可能になり、金属配管の中の水・油の流れや、ロケットエンジンでの液体水素燃料の挙動といった、動的なメカニズムの解明などの研究に使うことが可能になります。
本研究成果は、速報性の高い論文を出版する国際的科学雑誌A pplied P hysics E xpressに 2021年9月17日(金曜日)に公開されます。

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