【ポイント】
*波長2µm 帯ツリウム添加固体レーザーから最短パルスを発生させた
*複合利得媒質を導入し、レーザーの利得帯域を人工的に制御可能に
【概要】
電気通信大学レーザー新世代研究センター、および脳・医工学研究センターの戸倉川正樹准教授らは、ドイツの結晶成長研究所(IKZ)などの研究チームと共同で、波長2µm帯のツリウムを添加した超短パルス固体レーザー[1]において、世界最短となる41フェムト秒(1fs=10-15秒)のパルス発生に成功しました。
レーザー共振器内で異なる種類の利得媒質[2]を同時に使用する「複合利得媒質」という新手法を用いることで、レーザー発振に使う利得帯域を拡大させる人工的な制御が可能になりました。これにより、現在までに報告されている波長2µm 帯のツリウム添加固体レーザーの中で最短となる超短パルスを発生させることができました。
複合利得媒質を使うことによって、共振器内の非線形光学や既存のレーザー増幅器、単一のレーザー媒質の限界を超えた新しいレーザーの開発につながると期待されます。成果はアメリカ光学会発行の「Optics Express」に掲載されました。
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