【ロシア】巨大隕石を核ミサイルで粉砕!? 模擬隕石をレーザーで加熱実験。

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生存する上で人間にはいくつもの問題や課題というものがついてまわるのが世の常というものだが、これは恐らく生命体であればどんなものでもそうなのだろう。人間よりも遥かに大きなモノ、例えば地球そのものを一つの生命体と考えた場合もそうなのではないだろうか。地球は宇宙という広大な空間にポッカリと浮かんでいるわけだが、だだっ広く果てしない空間のように感じられるこの宇宙は、以外に通りがかるものが多い。通りがかるどころか突撃してきている。そう、隕石の話だ。

最近では2013年ロシア・チェリャビンスクへの隕石落下が注目を集めたが、地球に向かって突進してくる隕石/飛来物は結構多い。直径数m程度のサイズならほぼ毎日のように落ちてきているのだ。トータルすれば、一年間に数千個は降ってきているとか。

*Meteor Hits Russia Feb 15, 2013 – Event Archive

言われてみれば、大気圏中で燃え尽きているだけで、流れ星だって飛来物なわけだから成る程それ位の数にはなるか、というところだが、実は、燃え尽きずに激突している物も少なくはない。その割に隕石が落ちた、なんていう注目度の高そうなニュースは頻繁には聞かないぞ、と思うかもしれないが、地球の約70%は海だ。残りの30%の陸地にも万遍なく人が居住しているわけではなく、寧ろ誰も居ない陸地の方が大半で、海や無人の地に落下している為、人間が気付いていないだけなのだ。

軍事

そんなに頻繁に落ちてきているのに被害が無いのなら、隕石もたいしたことないな、とは勿論ならない。落下物が小さいからそれで済んでいるに過ぎないからだ。古くは恐竜の滅亡から近くはツングースカ大爆発まで、隕石が地球に大規模な影響を与えてきたことは間違いない。それが良い影響なら歓迎するが、どう考えても大規模な破壊を伴う影響だ。
チェリャビンスクに落下した隕石のサイズは、数m~15m前後(研究機関によって差がある)と言われており、それですらも広範囲で窓ガラスが吹き飛ぶ等の被害が続出、しかも、隕石が空中分解したおかげで威力が軽減されての被害だ。数十m、数百mの隕石がそのまま激突したら、その被害の程はどうなるのか。想像の付かないような事態になることは想像に難くない。

この容赦なく降ってくる隕石/小惑星に対して、人類はただ指を咥えて空を見上げているだけでは無い。NASAを始め各国が様々な対策を考案している。勿論、日本の隣国、ロシアもだ。

ロシアはいろんな意味でぶっ飛んでいるイメージだが、宇宙に関しても相当に思い切りの良いことをしてくれる。極々最近では宇宙デブリを巨大レーザー砲で吹き飛ばす計画を立案したりなんかもしている。豪快な思考回路だ。当然、隕石/小惑星に対しても豪快極まりない対策をぶち上げてくれている。核ミサイルで隕石を爆撃してしまおう。

もはやSF映画の発想としか思えないが、既に実験は行われている。モスクワ物理工科大学、ロシア連邦核センター、ROSATOMによって行われた実験では、隕石と同じ組成の直径4mmの模擬隕石に、200ジュールのレーザーパルスで加熱した。たった200ジュール、と思うなかれ。直径4mmの物体にとって200ジュールはとんでもない高エネルギーだ。

結果、導き出された答えは、『直径200mのコンドライト隕石(石質隕石の一種)は 3メガトン以上の核爆弾を使えば破壊可能』

ちょっと桁が大きすぎて実感が持てないが、広島に落とされたリトルボーイが15キロトンなので、単純にその200倍である。正直、ますます実感が遠ざかる気がする。ここで気になるのが、「そんな威力の物が存在するのか?」というところだと思うが、余裕で存在している。恐ろしい話だが、3メガトン程度は軽く超える破壊力で、だ。
旧ソ連が作り上げた世界最大の核爆弾「ツァーリ・ボンバー」は、TNT換算で100メガトンだ。実験の際の衝撃波は地球を3周、きのこ雲は高さ60kmにも到達したという記録が残っている。これもまた、桁が色々大きすぎて実感が持てないというか実感したくない威力だ。しかし、これで地球に突撃して来る隕石や小惑星への対抗手段の一端を、人類が掴んでいる、ということは確かなようだ。勿論、この実験だけで、必ず迫りくる巨大隕石を必ず粉砕できる、ということにはならない。隕石の全てが石質なわけはなく、その組成は多様性に溢れている。3メガトンの威力で吹き飛ばせない頑強な隕石が飛来する可能性を無視することは出来ない。
また、どの程度の大きさまで砕けば地上に影響を出さずに済むのか、つまり大気圏で燃え尽きてくれるのか、地球までの距離がどの程度であれば安全に破壊できるのか、等々課題は尽きない。とはいえ、ロシアで行われた実験がこれらの問題を解決していくための糸口になることは間違いなく、今後も、レーザーによる模擬実験は繰り返される見込みだ。

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参考
*GIZMODE
https://www.gizmodo.jp/2018/03/russian-experiments-on-nuking-asteroids.html

*wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%84%E3%82%A1%E3%83%BC%E3%83%AA%E3%83%BB%E3%83%9C%E3%83%B3%E3%83%90

http://fakeout-magazine.com/wp-content/uploads/2016/08/Christmaseve_meteorite_2.jpg (Top画像)

執筆者:株式会社光響  緒方