アウトドアファン垂涎!! レーザー溶融3Dプリンターで作ったスタイリッシュコンロ

暑い夏こそ外で楽しむ!というアウトドア派の方々は多数おられるが、バーベキューにしろ、キャンプにしろ一昔前とは一味も二味もその様相は変わってきているようだ。よりオシャレでスタイリッシュで且つ効率的にアウトドアを楽しむ。その為のアイテムも多々開発されている。

図1

変わった形のランプシェードか置物か、というこの不思議な形の物体は、実はアウトドア用コンロだ。スイス・チューリッヒ工科大学の生徒と博士号候補生が開発したオシャレ型コンロは、中の中央部分にパイプが通されていて、そのパイプを熱が通って全体を加熱してくれる、という構造になっている。貝殻のような曲線を描く形状は、火が触れる面積を増やし効率良く加熱できるように設計されており、ガスノズルはその幾何学的形状で低圧力を生み出すことで気流を増大させ、炎の燃焼を高めることで更に効率をUPさせる造りとなっている。

このオシャレだが複雑な形のコンロの製造には、レーザー溶融3Dプリンターが使われている。金属の粉末を基盤の上に敷き詰め、コンピューター制御されたレーザーが正確に照射され、金属粉が溶融する。それが固まると同じ手順を繰り返して図面通りに形成されていくのだ。厚さ1/30mmずつ重ねられていくこの製造方法は、従来の鋳造と比較しても薄く正確に金属を加工することが可能だ。
試作品や少数の製品を製造する際に重宝されている技術だが、チューリッヒ工科大学のプロジェクトリーダーによると、大量生産の準備は既に整っているとのことだ。気になる製造&使用風景は以下からご覧頂ける。

*ETH Zürich / Inspire – Additiv gefertigter Camping Stove

スイスらしくアルプス山系の冬山での実験では、従来のコンロでは強風に負けてしまいそうな環境でもスムーズにお湯を沸騰させている。登山を趣味とする方や、風が強い日にキャンプを楽しむ方には最適のアイテムであることが証明されていると言っても良いだろう。大変に残念ながら今のところ販売予定は無いそうだが、「3D Pioneers Challenge」でデザイン賞を受賞し、その賞金で更なる改良を進めるとのこと。しばらく待てば、このスタイリッシュ且つ軽量なアウトドアアイテムを手に入れる機会に恵まれるかもしれない。今後の進展具合に要注目だ。

参考
*GIZMODE
https://www.gizmodo.jp/2018/08/beautifully-3d-printed-stove.html

*ETH Zurich
https://www.ethz.ch/en/news-and-events/eth-news/news/2018/07/peakboil.html
https://www.ethz.ch/en/news-and-events/eth-news/news/2018/07/peakboil/
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twocolumn.319125869.jpg (図1:左)

https://www.ethz.ch/en/news-and-events/ethnews/news/2018/07/peakboil/_jcr_content/
news_content/twocolumn/par_right/fullwidthimage/image.imageformat.
twocolumn.813504995.jpg (図1:右)

https://617mi5y4.user.webaccel.jp/wp-content/uploads/2015/09/e694_2_1-695×460.jpg (Top画像)

執筆者:株式会社光響  緒方