~より安全なレーザー治療の実現にむけて~
【発表のポイント】
- より安全かつ効果的なレーザー治療が求められている。
- レーザーと水の蒸発・凝縮を利用して、光ファイバー先端から液体ジェットを発生させるメカニズムを解明した。
- 気泡が円注状に潰れ、中心軸上で流れが衝突することでジェットが発生する。
【概要】
レーザー治療は美容から医療の様々な場面で利用されていますが、その中で光ファイバーを用いて高温の液体ジェットを作り、患部を治療する手法が近年注目されています。液体中に光ファイバーを挿入し、レーザーを照射すると、気泡が発生・消滅し、そして、まるで光ファイバーから液体が噴出するようにジェットが発生します。東北大学流体科学研究所の岡島淳之介助教(兼 ロシア科学アカデミー極東支部応用数学研究所Leading Scientist)は、ロシア政府 メガグラント・プロジェクトでの共同研究で、光ファイバー先端での液体ジェットの発生メカニズムを数値シミュレーションにより解明しました。今後、この研究成果を発展させ、より低い出力のレーザーで高温かつ高速のジェットを発生させる条件を見出すことで、より安全かつ効果的なレーザー治療の実現が期待されます。
本研究成果は、学術雑誌International Journal of Heat and Mass Transferに2020年9月12日付けでオンライン公開されました。
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