(レーザー関連)パナソニック ホールディングス株式会社/ガラス扉冷蔵庫からガラス板のみを分離する「レーザー剥離工法」を開発

循環型社会へ向けた製品分解技術

パナソニック ホールディングス株式会社(以下、PHD)マニュファクチャリングイノベーション本部は、サーキュラーエコノミーの取り組みとして、ガラス扉冷蔵庫のリサイクル処理において、ガラス扉からガラス板をレーザー光で剥離する工法を開発しました。

パナソニックグループは、「より良いくらし」と「持続可能な地球環境」の両立に向け、長期環境ビジョン「Panasonic GREEN IMPACT」を掲げ、CO2排出量の削減を目指し、事業活動に取り組んでいます。また取り組みの一環として、本件のようなサーキュラーエコノミーの領域の活動も積極的に推進しています。

昨今の地球環境に関わる資源問題の観点から、つくる責任つかう責任(SDGsゴール12)が国連の開発目標として定められ、廃棄物の発生を大幅削減すること、限りある資源を有効に利用すること、が世界的に求められています。

パナソニックグループを始め家電メーカー各社は、2008年以降、冷蔵庫の扉部分にガラスを採用したモデルを発売しています。このガラス扉冷蔵庫は、ガラスとその他の素材との分別処理が難しいことから、現状大部分はそのまま破砕され、リサイクルされることなく産業廃棄物として処理されています。
今後、買い替え時期を迎えるガラス扉冷蔵庫が大量に排出されることが予想されており、その処理が大きな社会課題になると想定されます。これらの課題を解決するためPHDは、2019年よりガラス扉冷蔵庫からガラス板を分離することで、ガラスのリサイクルを可能にする工法の開発を進めてきました。今回、扉のガラスを透過するレーザー光を用いてガラス裏面の有機塗料を炭化させることで、ガラス扉冷蔵庫からガラス板のみ剥離可能にする「レーザー剥離工法」の開発に成功しました。今回開発した工法は、冷蔵庫の扉を外さずにガラス板のみを選択的に剥離できることが特徴で、ガラスの単一素材化が簡便な工程で実現できます。また、剥離したガラスは板状でかつ付着した炭化物は容易に除去することができるため、ガラスの再利用拡大にも繋がります。

PHDはこれまで取り組んできた実証実験を経て、今後リサイクルプラントでの量産設備としての検証を行います。将来的には、循環型社会を見据えて当社グループおよび社外のリサイクルプラントへの普及を進めることで、持続可能社会の実現に向けた企業活動を推進してまいります。

記事の内容は発表時のものです。
商品の販売終了や、組織の変更等により、最新の情報と異なる場合がありますのでご了承ください。

配信元:
パナソニックホールディングス株式会社

出典:
https://news.panasonic.com/jp/press/jn221109-1

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