(テラヘルツ関連)筑波大学他/極短い電⼦線パルスの簡便で汎⽤的な評価⼿法を開発

〜テラヘルツ波の低周波成分を効果的に活⽤〜

 極めて短い(ここでは1兆分の1秒以下の時間スケール)パルス幅を持つ電⼦線は、物質中の原⼦や分⼦の瞬間的な運動を観測するために⽤いられてきました。この計測技術は、5Gを上回る⾼速な情報通信の発展などに貢献すると期待されています。計測の時間分解能は電⼦線のパルス幅によって決まります。しかし、極めて短いパルス電⼦線のパルス幅を評価する⼿法は限られており、汎⽤的かつ簡便に評価する⼿法はありませんでした。
⼀般的に電⼦線パルスは、パルス幅が短くなるほど評価が難しくなると考えがちです。ところが、テラヘルツ波(電波と光の中間的な電磁波)を⽤いたストリーキング法(時間的に変化する電場で電⼦を曲げて、そのプロファイルを計測する⼿法)では、10 兆分の1秒以下のパルス幅の電⼦線パルスを評価することはできましたが、それより⻑いパルス幅の電⼦線パルスを評価することはできませんでした。本研究では、テラヘルツ波を⽤いたストリーキング法で得られたシグナルの低周波成分をうまく解析すれば、10兆分の1秒以上の電⼦線パルスを評価できることを⽰しました。さらに、本⼿法に必要なテラヘルツ波の強度は数kV/cm以下と弱く、真空装置の中に特殊な計測セットアップを構築しなくても、1兆分の1〜10兆分の1秒程度の時間スケールの電⼦線パルスを評価可能な汎⽤的で簡便な⼿法であることを⽰しました。

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