(レーザー関連)大阪大学他/レーザー加速器で電子発生量の世界記録更新

―小型レーザー加速器で中性子ラジオグラフィ撮影を実現―
<記者発表:2/24(金)16:00~17:00 @Zoom>

【研究成果のポイント】

  • スペインのサラマンカ市に建設された超高強度レーザー研究施設Centro de Láseres Pulsados (CLPU, Center of Laser Pulse)の初ユーザーとして国際共同実験を行った。
  • 我が国における大型コンクリート橋梁やトンネルなどの巨大インフラの非破壊検査技術として中性子ラジオグラフィ*1の実現が求められている。中性子の発生には加速器*2が必要となる。
  • 本研究ではパルスあたりの電子発生数でレーザー加速の世界記録を達成した。この技術開発により、はじめてレーザー加速器*3による中性子ラジオグラフィができることが実証された。1パルスあたりの電子発生数は100ナノクーロン(6.3×1011個)を記録。高繰り返し超高強度レーザー(パルス幅は25フェムト秒)を用い、フェムト秒オーダーの超短パルス電子発生で世界記録となる。この技術の導入で、電子の発生量は9倍に増えた。この電子を起因とする核反応を経て中性子が発生し、その数は4000倍に改善した。これによりこれまで見えなかった高速中性子ラジオグラフィの撮影に成功した。
  • 新技術においてプラズモニック加速*4と呼ばれる強い電磁場が自然に生成され、電子が効率的に発生するという新しい物理現象を発見した。
  • この技術により、実用化には依然として時間を要すると言われてきたレーザー加速器による中性子ラジオグラフィが実用レベルに引き上げられた。

概要
大阪大学レーザー科学研究所の有川安信准教授、Alessio Morace助教、東海大学 総合科学技術研究所 橋田昌樹特任教授(兼 京都大学 化学研究所 研究員)、西村博明 大阪大学名誉教授(兼 福井工業大学 教授)、LuisRoso スペインCLPU所長らの研究チームは、スペインのサラマンカ市に2018年に建設された超高強度かつ高繰り返しレーザー研究施設Centro de Láseres Pulsados (CLPU, Center of Laser Pulseのスペイン語)のVEGA-II レーザー装置を使って、レーザー電子加速の技術開発を行いました。
今回、世界記録となる電子発生量(1パルスあたりの電子発生量が100ナノクーロン(6.3×1011個))を達成し、1時間の自動連続運転を可能としました。この電子から核反応を起こして中性子(1MeV 以上、高速中性子)を発生しました。この中性子によるいわゆるレントゲン撮影である中性子ラジオグラフィに成功しました。この技術開発により、はじめてレーザー加速器により中性子ラジオグラフィができることが実証されました。
今回の成果で、「レーザー加速器」の高効率かつ連続自動運転を実現し、レーザー加速器による中性子発生装置の小型化と民間製品化できる目処が立ちました。今後、さらなる小型化が実現できれば、中性子ラジオグラフ撮像などの応用が可能となり、レーザー加速器による中性子発生装置を老朽化したコンクリート橋やトンネルやビルに移動させ、その場で非破壊検査を行うことが可能となります。

本研究成果は、インパクトの高い物理論文を出版する国際的科学雑誌 Physical Review Research に2023年1月31日に公開されました。

https://journals.aps.org/prresearch/abstract/10.1103/PhysRevResearch.5.013062

本研究の内容
中性子発生には高エネルギー電子の発生が必要であり、これまでは主に加速器を用いて行われてきました。加速器は大量の電子を発生できる優れた装置ですが、装置が大型であることや、パルス時間幅が長いことが問題でした。レーザー加速器はパルス時間幅を極めて短く(25 フェムト秒)できる事や、将来レーザー装置の小型化が期待されることなどの優れた特徴があります。一方で大量の電子を発生させることや、安定な繰り返し運転ができないことが問題でした。

本研究ではレーザー加工とレーザー加速の技術を融合し、これまでの問題を解決しました。VEGA-II レーザーと単純なステンレス円盤を用いて電子発生を行ないました。VEGA-II レーザーをステンレス円盤に連続的に照射し、1発目で穴あけ加工により電子加速に最適化されたターゲットを製造し、そのまま2発目のレーザーを照射すると、レーザーは自動的に穴の側壁に斜め入射で集光されます(図 1(a))。切り立った穴の側壁の形状とレーザー集光条件がベストマッチし、プラズモニック加速メカニズムにより効率的に加速されます。3発目の前に、穴の形状が崩れてしまったステンレス円盤を少し回転させて平坦なステンレス面にレーザーが当たるようにします。その後、さらに1発目(ターゲット製造)・2発目(電子加速)・ステンレス円盤回転(ターゲット交換)、・・・を継続し、1時間以上自動運転を実現しました。(図1(a)に模式図を示す)この操作により効率的な電子発生が起こることを発見しました。
この新技術の導入により、電子の発生効率は従来方式から比べると9倍に増加し、同時に発生した中性子は4000倍に改善しました。(図 1(b)に実験結果を示す)黒線がレーザー加速によって発生した電子のエネルギースペクトルを示し、黒点線は従来方式、実線が新技術の導入によって大幅に増加したことを示します。赤線は加速された電子が制動放射によって発生させた X 線のスペクトルを示し、大幅に増えたことを示します。1 パルスあたりの電子の総発生数は6.3×1011個(100 ナノクーロン)に到達し、パルス幅がフェムト秒オーダーの電子発生としては世界記録を樹立しました。中性子の発生は、電子のエネルギーがある閾値を超えると急激に増加します。今回の実験では電子の数とエネルギーの両方が増大し、電子エネルギーと中性子発生が急激に増加する領域に達したことで、中性子発生量が4000倍まで増加しました。レーザー加速器の特徴である短パルス性を利用して、X 線と中性子を時間弁別(図 2)することに成功しました。この中性子を用いたレントゲン撮像(中性子ラジオグラフィ)にも成功しました(図 3)。この技術開発により、はじめてレーザー加速器により中性子ラジオグラフィができることが実証されました。

研究の背景(非破壊検査技術として期待される中性子ラジオグラフィ)
我が国には半世紀前の高度経済成長期に建設された道路や橋、ビルなどの大規模建造物が多数あり、耐久寿命を迎えているものが多く存在します。鉄筋コンクリートの橋や地面・柱・トンネルの天井などが突然崩れ落ち、人命が危険にさらされる事故も多く発生しています。これら大事故が起こる前にそれらを非破壊で検査して、適正に修復することが求められています。
そこで期待されているのが中性子ラジオグラフィです。中性子は物体に対する透過性が極めて高い粒子として知られています。エネルギーが 1MeV 以上の高いエネルギーの中性子を高速中性子と呼び、高速中性子によるラジオグラフィでは厚さ1mもある鉄筋コンクリートの内部を透視して、内部の水溜りや亀裂といった崩壊の予兆を発見することができると期待されています。
従来広く用いられてきた非破壊検査技術はX線ラジオグラフィです。しかしながらX線では20cm程度までの透視しかできず、コンクリート橋の検査は困難でした。しかもX線ラジオグラフィは金属で遮蔽されてしまうため、鉄筋コンクリートなど金属の多いコンクリートは見ることができませんでした。中性子ラジオフラフィでは金属の内側までも透視することができます。しかしながら、まだ中性子ラジオグラフィの技術は普及しておらず、基礎的な段階である中性子発生の研究が世界中で進められています。
X線に比べて、中性子は容易には発生させられません。まず電子やイオンなどを加速し、それを中性子が発生しやすい物質(重水素、ベリリウム、リチウム、水銀など、これらを総称してターゲット)に照射して、核反応を引き起こして中性子を発生させます。中性子を発生させると必ずX線も同時に発生します。中性子ラジオグラフィ撮影を行うカメラなど計測器はX線にも感度が高いため、中性子を撮影しようとしてもX線と中性子が混ざった撮像となり、中性子のみのラジオグラフィができず鮮明な画像は得られませんでした。X 線と中性子を弁別する方法として、時間弁別を用いる手法”Time of flight”があります(図 2)。X 線の方が中性子より飛行速度が速いため、発生してから計測器に届くまでにわずかに時間差(10~100 ナノ秒)が生じます。中性子の発生時間幅がこれに比べて十分短い場合(ピコ秒以下の場合)、カメラの撮影時刻を選択することで中性子だけを弁別して撮影することができます。これには短パルス中性子源が必須であり、レーザー加速による中性子が期待されてきました。
中性子を発生させるためには、まず電子を加速する必要があります。従来装置でもっとも普及しているのは加速器です。真空装置の中に設置された電子銃と呼ばれる装置で電子を生成し、高周波電磁波を用いて電子を高エネルギーまで加速します。直線型加速器(リニアック)や円形加速器(シンクロトロン・サイクロトロンなど)があります。大量の電子発生と安定な高繰り返し運転ができます。X線や中性子の発生も可能で多くの産業用装置に利用されています。しかし装置が大型であることと、電子の発生時間幅を短くすることが困難という問題がありました。
レーザーの光を極めて短い時間に小さい領域(直径10ミクロン、時間25フェムト秒)に集中させると、あらゆる物質が電子とイオンに分離した「プラズマ」になります。このプラズマにより高エネルギー電子を加速することができます。このような実験装置を従来の加速器に対比させて、レーザー加速器と呼びます。わずかミクロンサイズで電子を加速できることから、レーザー装置を小型化すれば非常に小さな装置で加速器が実現可能です。また加速される電子のパルス幅をフェムト秒〜ピコ秒オーダーまで小さくすることができます。レーザー加速器にはターゲットが必要であり、これまではターゲットの連続自動交換が問題でした。

レーザー光は鏡のような平らな材料に当ててもレーザー光は反射してしまうため、効率よく電子は発生しません。大量の電子を発生させるためには、材料を円錐型や三角錐型やナノメートルのでこぼこ構造など、レーザーが吸収されやすくした材料「ターゲット」が必要です。従来のレーザー加速研究では、あらかじめ微細構造を施された「ターゲット」を製造し、そのターゲットを一点一点レーザー集光点に設置して位置調整をしてから、レーザーを一発だけ照射することで効率的な電子発生を行ってきました。またターゲットに一度レーザーを照射するとターゲットはプラズマ化して消失するため、次のレーザー照射の前に次の新しいターゲットを設置しなおす必要があります。このような方式をシングルショット実験と呼びます。このようにレーザー照射準備ができるまでに長い時間がかかっており、連続運転(高繰り返し実験)はできませんでした。このような背景からレーザー加速の実用化には更なる時間を要すると思われてきました。

今回の発見である、ステンレス円盤を回転させるだけの自動ターゲット交換機構と連続レーザー照射はこの問題を解決しました。
従来加速器は装置サイズが大きく、中性子ラジオグラフィができたとしてもその加速器をコンクリート橋などの現場まで運搬することが困難であり、インフラの非破壊検査には用いることができませんでした。レーザー加速器はコンパクト化が期待され将来的にはトラック積送が可能となる見込みです。今回のレーザー加速器の実験で用いた VEGA-II は加速器と同程度のサイズであるが、レーザー技術の進化はめざましく、年々小型化しています。また元来、レーザーは超短パルスであることから、レーザー加速では極めて短パルスの電子発生ができることから、中性子の時間弁別計測が可能です。これらがレーザー加速器の持つ優れた特徴です。

今回の共同研究グループメンバーリストは下記に記載されています。今回実験を行なったCLPUは、スペインのサラマンカ市に2018年に完成した最新鋭の超高強度レーザーを用いた多目的複合研究施設です。日本メンバーはCLPU完成後初のユーザーとして実験に招かれました。大阪大学にもレーザー科学研究所にLFEXとよばれる超高強度レーザーがあり、研究チームはレーザー加速の専門家で構成されています。大阪大学のレーザーは世界最大エネルギーが出せますが、3時間に1発のレーザー照射しかできません。VEGAIIは0.1秒に1発(10Hz)照射できる装置です。研究の目的は、従来加速器を超える電子発生量と、新開発した連続運転技術による連続運転を実証することでした。スペインのVEGA-II レーザーと、京都大学で開発された高精度自動ターゲット駆動装置と、大阪大学で開発された中性子撮像装置を用いて、国際共同研究を行いました。
VEGA-II レーザーは世界最大の集光強度を持っています。それをステンレス製の円盤ターゲットに当てるとレーザー1ショットで、壁が鋭く切り立ったシリンダー状の穴が形成されます。そのまま2ショット目を照射すると、自動的にシリンダーの奥深くに浅い角度でレーザーを当たります(図 1(a)や(e)にあるように)。レーザーの集光条件・角度・切り立った側壁がベストマッチして、プラズモニック加速という現象が起こります。この現象により電子加速が劇的に効率化することが明らかになりました。これまでにも類似の研究はありましたが、いずれもシングルショット方式でした。本研究では、レーザーは自動で運転し続けることができる、従来と比べるとはるかに簡便な手法が見出されたことで、「レーザー加速器」が実現し、さらに中性子ラジオグラフィまでが実現しました。
今回の実験で使ったレーザー「VEGA-II」は30m程度の装置サイズであり、まだまだ小型とは呼べません。しかし近年では、卓上サイズの超高強度レーザーが登場するなど、ほどなく卓上サイズのレーザー加速器が実現すると思います。それによりレーザー加速器は一研究者や一企業でも購入できるほど便利な装置になるでしょう。

本研究成果が社会に与える影響(本研究成果の意義)
「レーザー加速器」の高効率かつ連続自動運転を実現し、小型化と民間製品化できる目処が立ちました。これにより例えば中性子ラジオグラフ撮像などの応用が可能となります。小型中性子ラジオグラフィ装置一式をトラックに積送して老朽化したコンクリート橋やトンネルやビルに移動させ、その場で非破壊検査を行うことが可能となります。老朽化によるインフラの崩落事故を未然に防ぐことができるようになることで、社会の安心・安全に貢献することができます。

特記事項

1.
Institute of Laser Engineering, Osaka University, 2-6, Yamadaoka, Suita, Osaka, Japan,565-0871

2.
Graduate School of Engineering, Osaka University, 2-1, Yamadaoka, Suita, Osaka, Japan, 565-0871

3.
Fukui University of Technology, 3-6-1, Gakuen, Fukui City, Fukui, Japan, 910-8505

4.
Advanced Research Center for Beam Science, Institute for Chemical Research, Kyoto University, Gokasho Uji city, Kyoto, Japan, 611-0011,

5.
Research Institute of Science and Technology, Tokai University, 4-1-1 Kitakaname, Hiratsuka, Kanagawa 259-1292, Japan

6.
Centro de Láseres Pulsados, CLPU, Spain, Edificio M5. Calle del Adaja, 37185 Vilamayor, Salamanca, SPAIN

7.
Institute for Advanced Co-Creation Studies, Osaka University, 1-1, Yamadaoka, Suita, Osaka, Japan, 565-0871

8.
Departamento de Física Fundamental, Universidad de Salamanca, E-37008 Salamanca, Spain

掲載Webページ:https://journals.aps.org/prresearch/abstract/10.1103/PhysRevResearch.5.013062

本研究は、スペインサラマンカ市のCLPU研究所に完成した繰り返し超高強度レーザー「VEGA-II」を用いた実験成果であり、大阪大学、京都大学、福井工業大学、東海大学、スペインCLPU研究所による共同研究で行われました。また以下の支援を受けました。科学技術振興機構(JST)研究成果最適展開支援プログラムA-STEP「コンパクト中性子源とその産業応用に向けた基盤技術の構築」(2015-2019年度)、創発的研究支援プログラム「小型レーザー装置によるスピン偏極熱中性子の直接発生と産業応用研究」、PRESTO Grant No. JPMJPR21O1, 日本学術振興会・科学研究費補助金(JP20K20922, JP20H00140 and JP19H01876.and JP20K1443)、核融合科学研究所双方向型共同研究NIFS20KUGK128、京都大学科学研究所共同研究、および大阪大学レーザー科学研究所共同研究として実施されました。またスペインにおける助成金 Laserlab Europe V Grant No. 871124, Junta de Castilla y León, Grant No. CLP087U16、およびCLPUの技術サポートを受けました。

用語説明
*1 中性子ラジオグラフィ

中性子とは、陽子、電子とともに原子核を構成する粒子の一種である。中性子はX線に比べて透過力が高く、これまでの X 線レントゲン(ラジオグラフィと呼ばれる)では見えなかった分厚い金属の箱の内部の透視などが期待されている。中性子を用いたいわゆるレントゲン撮影は中性子ラジオグラフィと呼ばれ、大型コンテナ内部の透視撮影や非破壊検査、鉄筋コンクリート壁の内部欠陥検査などで活躍が期待されている。例えば10MeVの中性子のコンクリート壁をも透過できる。その他にも、中性子はタンパク質などの材料解析や、がん治療にも用いられる。今後ますます応用展開が期待されている。今回の研究で対象とした中性子は、エネルギーが高く(1 MeV, メガエレクトロンボルト以上)高速中性子とも呼ばれる。一方エネルギーの低い中性子(0.02 eVなど)は熱中性子とよばれ、透過力や計測手法に対する性質が異なることから区別されることもある。

*2 加速器
電子やイオンなど荷電粒子を高エネルギーにする装置の総称。非破壊検査のX線発生装置として、病院における PET 製剤製造装置として、科学研究用の実験装置として幅広く用いられている。円形加速方式(シンクロトロン、サイクロトロン)や直線型の加速器(リニアック)が存在する。いずれも真空容器の中で電子銃と呼ばれる装置で電子を発生させ、高周波電場の力で荷電粒子を高エネルギーまで加速する。従来の大電流型電子加速器のパルス幅はマイクロ秒であるが、近年ではピコ秒の電子加速器も登場している。電子のエネルギーが単一になる、安定に高繰り返し運転ができる、電子ビームの指向性が高いなど、レーザー加速器と比べると性能が優る点は多い。なお、近年では電子加速器の初段にレーザー加速を用いるなどして、パルス幅がピコ秒以下まで短い電子を加速させることができる加速器も登場している。

*3 レーザー加速器
レーザーの光を極めて短い時間に小さい領域(直径10ミクロン、時間30フェムト秒)に集中させると、あらゆる物質が電子とイオンに分離した「プラズマ」になる。このプラズマから、高エネルギーの電子が発生し、プラズマ中の電磁場を用いて電子を加速することができる。このような実験装置を従来の加速器に対比させて、レーザー加速器と呼ぶ。わずか1mmのプラズマで加速できることから、レーザーを小型化すれば将来的に非常に小さな装置で加速器が実現可能である。加速される電子のパルス幅はレーザーのパルス幅である30フェムト秒程度となる。本研究ではステンレス円盤ターゲットを用いたが、ガスターゲットを用いた装置など多様な開発がなされている。

*4 プラズモニック加速
レーザー加速の研究で発見された物理現象。金属でシリンダーなどの形状を持たせたターゲットに、壁に浅い角度で超短パルスレーザーが入射した時に、局所的に強い電磁場が発生し、その小さな領域内で電子が効率的に加速する現象。レーザー加速の有力な手法の一つ。2004年に大阪大学中村らによって示されている。

T. Nakamura, S. Kato, H. Nagatomo, K.Mima, Surface-Magnetic-Field and Fast-Electron Current-Layer Formation by Ultraintense Laser Irradiation, Phys. Rev. Lett. 93, 265002, (2004)

本件に関する問い合わせ先
大阪大学 レーザー科学研究所 准教授 有川安信(ありかわ やすのぶ)
TEL:06-6879-8750
E-mail: arikawa-y@ile.osaka-u.ac.jp

SDGs の目標

参考 URL https://www.ile.osaka-u.ac.jp/research/pxs/np/index.html

記者発表のお知らせ
本件に関して、2月24日(金)16時00分からオンラインにて記者発表を行います。スペインおよび日本の各研究所の代表研究者が記者発表に参加します。是非とも取材方よろしくお願い申し上げます。(事前の申し込みは必要ありません。当日以下の URL からご参加ください。)

https://us02web.zoom.us/j/82899036292?pwd=U3BEMC9nMjd3VmdBMVRDNU5GajU0UT09

ミーティング ID: 828 9903 6292

パスコード: 771867
(レーザー科学研究所 有川安信 准教授 E-mail: arikawa.yasunobu.ile@osaka-u.ac.jp)

出典:
https://www.ile.osaka-u.ac.jp/ja/wp-content/uploads/2023/02/PR230217.pdf

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