(レーザー関連)株式会社ニコンソリューションズ/超解像多光子共焦点レーザー顕微鏡システム「AX R MP with NSPARC」を発売

2023年7月27日

生体深部を超解像で観察し、アルツハイマー病など脳疾患の解明や創薬研究に貢献

株式会社ニコン(社長:馬立 稔和、東京都港区)の子会社、株式会社ニコンソリューションズ(社長:園田 晴久、東京都品川区)は、大型標本の生体深部を超解像観察できる、超解像多光子共焦点レーザー顕微鏡システム「AX R MP with NSPARC」を発売します。アルツハイマー病やパーキンソン病など脳疾患メカニズムの解明や創薬研究への貢献など、研究の可能性をさらに広げます。

発売概要

開発の背景
近年、脳神経科学や創薬開発の研究において、生体組織やオルガノイド※1などを顕微鏡観察することで、急速に変化する脳神経の活動や薬効を解析する研究が進んでいます。
ニコンは、生体深部の高解像な広視野画像を高速に取得できる、高速多光子共焦点レーザー顕微鏡システム「AX R MP」を昨年発売しました。
今回、「AX R MP」に超解像ユニット「NSPARC」を組み合わせることにより、生体深部を超解像でとらえることが可能になりました。本製品を活用することで、アルツハイマー病やパーキンソン病など脳疾患メカニズムの解明や創薬研究への貢献など、研究の可能性をさらに広げます。

※1試験管などの生体外で幹細胞を培養して作られる臓器や組織を模倣した3次元構造体

主な特長
生体深部の微細構造を超解像画像で可視化、機能解明に貢献
大型標本の観察が可能で、「AX R MP」による深部観察と、「NSPARC」による超解像観察を併用できます。標本全体の画像から任意の箇所を選択し、マクロからミクロまで生体深部の構造を超解像画像で観察することができます。また、高速に画像を取得するレゾナントスキャナー※2により、急速に変化する生体反応をとらえます。例えば、脳疾患研究において、神経細胞の微細構造を超解像画像で可視化することで多くの情報を得られ、その機能の解明に貢献します。

※2高速イメージングが可能なスキャナ

充実した周辺システム
ニコン独自のソフトウェアによりイメージングワークフローを向上

「AX R MP with NSPARC」で取得した超解像画像を、ニコンの画像統合ソフトウェア「NIS-Elements」の各種AI機能で、効率的に画像処理し、解析することも可能です。明るさ調整やノイズ除去、ターゲットとする細胞の抽出など、撮影後の煩雑な画像処理をAIが自動で行うことで、ユーザーの作業負担を削減し、イメージングワークフロー向上にも寄与します。

脳組織の深部観察に適した対物レンズをラインナップ
紫外光から近赤外光領域まで使用でき、色にじみが少なく高分解能な対物レンズを豊富に揃え、実験目的に合わせた選択が可能です。高倍率での超解像深部観察に適した「CFI Plan Apochromat LambdaS 60XC Sil」を新たにラインナップに追加し、疾患メカニズムのさらなる解明に寄与します。NIS-Elementsと対物レンズ情報が連携しているため、画像解析の際も煩雑なパラメーター設定を行うことなく、画像の定量化が可能です。

共焦点レーザー顕微鏡システム「AXシリーズ」のラインナップを拡充
「AX」「AX R」と組み合わせる、「NIRイメージングオプション」を同時発売

共焦点レーザー顕微鏡システム「AX」「AX R」と組み合わせる、「NIRイメージングオプション」を同時発売します。従来の可視光に加え近赤外光によるイメージングが可能で、散乱光が少なく深部まで鮮明に撮影することが可能です。最大5色の多色イメージングにも対応し、研究の幅を広げます。
ニコンは、「AX」「AX R」や「AX R MP with NSPARC」などの製品で構成される「AXシリーズ」において、生命現象の研究をサポートする製品ラインナップを広げ、お客さまの研究ニーズに柔軟に応えていきます。

関連リンク
ニコンソリューションズ ウェブサイト

出典:
https://www.jp.nikon.com/company/news/2023/0727_ax-r-mp-nsparc_01.html

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