【概要】
有機LEDや光センサーなどのデバイスに利用する次世代の光源として、光共振器(*1)が注目されています。光共振器は、光を一定時間閉じ込められる構造を持つため、光損失が少なく、低エネルギーでデバイスを作動させることができます。中でも、WGM光共振器(*2)は、円形の形状で、光が全反射しながらループし続けるという有意な性質を持っています。ミクロンスケールのマイクロ球体は、WGM光共振器として共振光を生じさせ、その球体サイズや屈折率によって光出力の高い光源となります。
しかし、マイクロ球体のような有機光共振器は、発光性分子の自己組織化(*3)によって作製されるため、均質性を確保することが難しく、作製プロセスが複雑で大量生産に向かないという問題を抱えています。
高知工科大学の松尾 匠助教、林 正太郎教授らは、シリカゲルなどのマイクロ球体への発光性分子の塗布法を新たに開拓し、WGM光共振器の簡便な作製に成功しました。さらに、それらが環境変化を感度よく捉えるセンサーとして機能することを明らかにしました。
このことにより、多様な物性を持つ光共振器を大量に作製し、たくさん並べて大面積にすることが可能となり、マイクロ光センサーやレーザー光源として、幅広く応用することができます。
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