【発表のポイント】
- 光を用いて薄膜磁石の極性を制御する新手法を開発
- 光と磁石と電子スピンの相互作用に関する詳細な理解に基づく材料設計により超高速・低エネルギーでの磁化反転を実現
- 省エネ化が喫緊の課題である情報ストレージ技術への応用が期待
【概要】
人類が生成する情報量は年々指数関数的に増加しており、そのデータを蓄積するストレージ技術の低エネルギー化が喫緊の課題です。その解決策として、電子の持つ電気的性質と磁気的性質(スピン)の同時利用に立脚するスピントロニクス技術の活用が期待されています。東北大学電気通信研究所の五十嵐純太博士課程学生(日本学術振興会特別研究員)、深見俊輔教授、大野英男教授(現、総長)、学際科学フロンティア研究所の飯浜賢志助教はロレーヌ大学(フランス)との共同研究により、光と磁石と電子スピンの相互作用に関する詳細な理解に基づいて、30フェムト秒(1フェムト秒は1秒の1000兆分の1)のレーザーパルスで磁石の極性を反転できる新手法を開発しました。今回開発した手法はハードディスクドライブの記録媒体へのデジタル情報の記録方法として利用でき、情報ストレージ技術の省エネ化へと繋がるものと期待されます。本研究成果は2020年10月15日に欧州の科学誌「Advanced Science」のオンライン速報版で公開されます。
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