レーザー照射で検知、スマホに送信。ほうれん草爆薬検知装置。

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ほうれん草と言えば冬の味覚。寒風に晒され甘みを増した存在感は、胡麻和えにしても良し、御浸しも良し、鍋にも最高の友となる。ビタミンAと葉酸を豊富に含み、鉄分の量こそ小松菜に劣るが、鉄分の吸収を促進する葉酸のおかげで吸収率は抜群。結果として他の鉄分を含む緑黄色野菜よりも多く摂取できるという、貧血に悩む人や妊娠中の女性の強い味方だ。

 図1

この冬の味覚の名脇役が、意外な方面での活躍を期待されている。

マサチューセッツ工科大学の研究チームが、ほうれん草が優秀な爆薬探知機として機能する可能性がある、と発表したのだ。

葉の裏側、光合成をおこなう葉肉層にナノ粒子を吸収させ、ほうれん草にナノチューブを組み込む。ほうれん草は植物なので、当然、根から水分を吸収する。その時に、土中に仕掛けられた地雷等の爆博物から漏れ出す芳香族ニトロ化合物も一緒に吸収し、10分程で葉に到達した化合物は、そこに仕込まれたカーボンナノチューブを赤外発光させる。これを光学的に検出すれば、ほうれん草爆薬探知機の出来上がりだ。

 図2

検出は葉にレーザー光を照射しておけば、赤外線カメラで簡単に捉えられる。カメラ自体もシンプルなもので十分だ。これを小型のパソコン、例えば、超小型・超安価なラズベリーパイに接続してく。そうすれば、爆薬を検知したほうれん草が自動的にメールを送信して知らせてくれる形になる。勿論、スマートホンへの転送も可能だ。

 図3

このシステムの画期的なところは、ほうれん草が自分で根を張り自分で水分を吸い上げ、最初にナノ粒子を浸透させレーザー等を仕込んでおけばそれだけで、後は自動的に行ってくれるということだろう。植物の通常の生体活動が、そのまま爆発物探知機として機能するのだ。今のところ、検知できる距離は1m程度ということだが、これから先の研究によってもっと長くなる可能性は大いにあるだろう。

植物の研究は近年、今までとは違う見方が広がりつつあり、植物には感情があり同族同士で助け合って生存している可能性があり、コミュニケーションを取り合い情報を共有している、と考える研究者が増えているそうだ。これが、真実そうなのだとしたら、その情報を人間も共有できるようになったとしたら、このようなシステムは、今まで考えても見なかった発展を遂げていくのかもしれない。

参考
*カラパイア
http://karapaia.com/archives/52228026.html
*trends watcher
https://www.trendswatcher.net/082016/science/%E3%81%BB%E3%81%86%E3%82%8C%E3%82%93%E8%8D%89%E3%82%92%E4%BD%BF%E3%81%86%E7%88%86%E5%BC%BE%E6%A4%9C%E5%87%BA%E6%B3%95%E3%82%92mit%E3%81%8C%E9%96%8B%E7%99%BA/
*NEW ATLAS
http://newatlas.com/nanobionic-spinach-detect-explosives-carbon-nanotubes-mit/46216/
*https://www.kewpie.co.jp/yasai/page_imgs/yasai03_detail05_img.png(図1)
*http://livedoor.blogimg.jp/karapaia_zaeega/imgs/a/7/a71bf7b8.jpg(図2)
*http://livedoor.blogimg.jp/karapaia_zaeega/imgs/a/c/acf48aff.jpg(図3)

「執筆者:株式会社光響 緒方」