水の中で一分子層ずつ成長する氷を直接観察

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ポイント
  • 独自の光学顕微鏡により,氷表面の非常に薄い水膜内で氷が一分子層ずつ成長する様子を直接観察。
  • 氷-水の境界(界面)でも氷の最表層は結晶的な層状秩序を一分子レベルで保持していることを解明。
  • 水以外の物質における融液成長のメカニズム解明の手掛かりに。

概要
北海道大学低温科学研究所の村田憲一郎助教らのグループは,オリンパス株式会社と共同開発した独自の光学顕微鏡技術を駆使し,氷の融点に近い温度で現れる擬似液体層の内部で氷が一分子層ずつ層状に成長する様子を観察することに成功しました。
過冷却水(氷点下でも凍らずに液体の状態を保っている水)からの氷の生成・成長はとても身近な現象ですが,意外にもその成長メカニズムに深く関わる氷-水界面のミクロな構造については十分に理解されていません。本研究では,これまで村田助教らが研究してきた擬似液体層と氷の界面を氷-水界面のモデルと捉え,擬似液体層内部で氷が成長する様子を実時間・実空間で直接観察しました。
その結果,氷は擬似液体層という融液の中にあっても,一分子層ずつ層状に成長していることが新たにわかりました。このことは,結晶と融液の境目は明確に定義できないという従来の定説に反し,融点直下かつ過冷却融液に接しながらも氷の最表層が結晶的な層状秩序を維持していることを強く示唆します。本研究成果は, 氷-水界面のミクロな構造と結晶成長メカニズムを新たに解き明かすと同時に,水以外の物質の融液成長を理解するための普遍的枠組みを与える重要な成果といえます。
なお,本研究成果は,2019年1月18日(金)公開のPhysical Review Letters誌に掲載されました。

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