レーザー光が引き起こす分子内電子分布の超高速変化を捉えた!

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発表のポイント

  • 振動するレーザー光の電場に応答して、分子内部の電子分布が変化する様子を、精密な実験と量子力学に基づく理論計算を用いて明らかにした。
  • レーザー光を使って分子を直接操作し、望み通りの位置やタイミングで化学反応を起こす「オンデマンド制御」の実現につながる成果。

国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構(理事長 平野俊夫。以下「量研」という。)量子ビーム科学部門関西光科学研究所光量子科学研究部超高速光物性研究グループの赤木浩上席研究員、乙部智仁主幹研究員、板倉隆二グループリーダーは、強いレーザー光に晒されたエタノール分子から放出される電子とイオンを精密に観測し、得られたデータを量子力学に基づく理論計算で検証しました。その結果、分子内部で電子の分布が、フェムト秒の時間スケールで振動するレーザー光の電場に応答して変化することを初めて明らかにしました。本成果は分子内部の電子をレーザー光で直接制御できることを意味しており、今後、ピンポイントで化学反応を起こす革新的な化学物質創製技術等への応用が期待されます。

分子の中では、原子どうしをつなぐ役割を電子が果たしています。分子の中で電子がどのような分布をしているかを意味する分子軌道の形によって、分子の状態や化学反応の起こりやすさが決まります。レーザー光は電磁波であり、その電場によって分子内の電子の状態、すなわち分子軌道に直接働きかけることが可能です。分子軌道の形は、レーザー光に晒された際に、分子の各場所から電子が飛び出す確率を測定することで明らかにされてきました。しかし、分子軌道の変形を明確に捉えた研究例はありませんでした。

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