（LiDAR関連）BRT専用大型自動運転バスの製作および走行試験の実施について

• 東日本旅客鉄道株式会社（本社：東京都渋谷区、代表取締役社長：深澤 祐二、以下「JR東日本」）は、次世代の公共交通を支える交通手段として、BRT専用大型自動運転バスを製作しました。
• 今後、本格的な自動運転の実用化に向けて、今回製作した大型自動運転

１ BRT専用大型自動運転バスについて
JR東日本では、次世代の公共交通を支える交通手段としてBRT専用大型自動運転バスを製作しました。今回製作した大型自動運転バスは、BRT線区での自動運転の実用化を見据え、現在BRTで使用している大型ハイブリッドバスを改造したものです。今後、本格的な実用化に向けてこのバスを用いた走行試験を実施してまいります。

２ BRT専用大型自動運転バスに搭載される各種機能について
今回製作した自動運転バスに搭載されている主な機能は以下のとおりです。
（1）搭載されている各種センサー
JR東日本が製作した大型自動運転バスには、専用道で自車位置を特定するための磁気センサーシステムやRFID（Radio Frequency Identifier）リーダーを車底部に搭載するほか、GNSSアンテナも屋根上に搭載しています。また自動運転中における周囲360度の障害物等の検知ができるようにLiDAR（Light Detection and Ranging）センサー、ミリ波センサーおよび各種カメラを搭載しています。それぞれの機能は、以下のとおりです。

① 磁気センサー
路面に敷設した磁気マーカーの磁力を検知し、自車位置を認識する装置
② RFIDリーダー
路面に敷設した一部磁気マーカーに付属したRFIDタグ情報を取得し、自車位置を特定する装置
③ GNSS (Global Navigation Satellite System）アンテナ
自車位置を認識するために、測位衛星の電波を取得するためのアンテナ
④ LiDAR センサー
レーザー光により対象物までの距離とその対象物の形状を識別する装置
⑤ ミリ波センサー
ミリ波帯の電波を発し、反射波を検知して対象物までの距離やその速度を把握する装置
⑥ 前方カメラ（ステレオカメラ）
対象物を2個のカメラで撮影することで、対象物までの距離やその速度を記録できるカメラ
⑦ 単眼カメラ
対象物を単一のカメラで撮影することで対象物の特徴を確定することができるカメラ
⑧ 赤外線カメラ
対象物から放出される赤外線を可視化することができるカメラ

（2）自動運転レベル3認証取得に向けたその他の機能
レベル3認証を取得するため、今回製作したBRT専用大型自動運転バスには、自動運転操縦機能のほかに以下の機能も搭載しています。
① ドライバーモニター機能
自動運転モードから手動運転モードにいつでも切り替えられるように常時ドライバーの状態を監視する機能
② 作動状態記録機能
自動運転モードでの作動状態を常時記録する機能
③ 引継ぎ要求機能
ODD(Operational Design Domain)*1の範囲外になるなど、自動運転モードから手動運転モードに切り替わる必要があるとシステムが判断した際、警報音でドライバーに引継ぎを要求する機能
*1自動運転システムが正常に作動する前提となる設計上の走行環境に係る特有の条件
④ MRM(Minimum Risk Maneuver)制御機能
システム不具合やODDの範囲外の状態になった際にシステムが安全に停止する機能
⑤ HMI(Human Machine Interface)機能
走行状態やシステムの健全性など、自動運転システムの状態を常時ドライバーが確認できるモニタリング機能

３ 走行試験および試乗会について
（1）走行試験について
今回製作したBRT専用大型自動運転バスを用いた本格的な実用化に向けて、60km/h走行やトンネル内走行を含む専用道での自動運転レベル3認証の取得を目指します。2020 年度については、2021年1月18日（月）～3月15日（月）に気仙沼線BRT柳津～陸前横山間においてトンネル内走行や車線維持制御等の走行試験を実施します。

３ 走行試験および試乗会について
（1）走行試験について
今回製作したBRT専用大型自動運転バスを用いた本格的な実用化に向けて、60km/h走行やトンネル内走行を含む専用道での自動運転レベル3認証の取得を目指します。2020年度については、2021年1月18日（月）～3月15日（月）に気仙沼線BRT柳津～陸前横山間においてトンネル内走行や車線維持制御等の走行試験を実施します。

出典：
https://www.jreast.co.jp/press/2020/20210115_ho03.pdf