(レーザー関連)先端理工学部 内田欣吾教授の研究グループが世界初、種を弾き飛ばすホウセンカの実を模倣した「光照射で内包物を放出する結晶カプセル」を開発

英国王立化学会「Chemical Science」誌に掲載

【本件のポイント】

  • 龍谷大学 先端理工学部 応用化学課程の内田欣吾研究室は、光を照射することで内包物を放出する結晶カプセルを作成した。有機結晶に光を照射すると、結晶が粉々に砕けるフォトサリエント現象と呼ばれる現象は最近注目されていた。今回、有機化合物の結晶を成長させる再結晶法を利用して、光応答物質と溶媒以外の第3の物質を共存させることで、その物質を内包した結晶カプセルが作成でき、さらに光照射により、カプセルが壊れ内包物を発散できるシステムを世界で初めて報告した。内包した化学物質を光で放出する機能や光ヒューズなどへの応用が期待される。
  • 研究の成果は、英国王立化学会の旗艦ジャーナル「Chemical Science」に掲載(Webでは既に公開)

光を照射すると結晶が割れたり跳んだりする現象は、フォトサリエント現象として、ここ10年近くにわたって研究されてきました。光を当てることで結晶を構成する有機分子に光反応が起こり、別の分子に変わるなどして分子のサイズが初めの状態と変わることで、結晶表面にひずみが生じ結晶が破壊されます。しかしながら、光で結晶が壊れるだけでは、実用性や機能は期待しにくいです。我々は、ジアリールエテン(DAE)と呼ばれる熱的な安定性に優れたフォトクロミック化合物(光で色の変わる化合物)の研究を続けており、光で結晶が曲がるなどの応答挙動を検討してきました。しかしながら、光でカプセル内に収めたものを放出するカプセルについては、世界に例がなく、これまで光応答カプセルの開発に取り組んできました。

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