発表のポイント:
- 微小な光素子を用いて2つの機械振動子間に複数の同期状態を生み出すことに成功しました。
- さらに、それらの振動子間の異なる同期状態を所望のタイミングで遷移させることに世界で初めて成功しました。
- 生体系などの記憶や学習といった複雑な現象は多数の振動子の同期が関係すると考えられており、その実験的な解明に向けた展開が期待されます。
NTT株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:島田明、以下「NTT」)は、メガヘルツ帯の機械振動をレーザ光により自在に励起・制御できるオプトメカニカル素子を用いて、これまで困難であった複数の同期状態の生成に成功し、それらの間を瞬時に遷移させる技術を実証しました。
同期現象は、生体系などの複雑系に広く現れる現象であり、ここで創発する記憶や学習といった高度な「機能」との密接な関わりが示唆されています。本成果によって、光で設計可能な振動子間の同期のリアルタイム制御が達成されたことにより、多様な相互作用が生み出す高度な「機能」を搭載した新たな生体模倣技術の実現が期待できます。本成果は、2025年9月17日(米国時間)に米国学術誌「Science Advances」に掲載されました。
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