米メリーランド大学(以下UMD)は30日(米国時間)、同大学と米国立標準技術研究所(NIST)のチームが、53個の相互作用する原子量子ビットを使って、磁気量子物質をシミュレートする量子シミュレータを開発したことを発表した。
量子シミュレータは、複雑な量子物質をシミュレートするために量子ビットを使用する、一種の量子コンピュータ。
一般的なトランジスタコンピュータでは、20以上の相互作用する量子をシミュレーションするという複雑な物理現象を再現するには、問題の規模が大きすぎるため、スーパーコンピュータでもシミュレーションが困難となる。量子シミュレータでは、量子コンピュータを用いることで、そのモデル化を可能にするものとなる。
今回開発されたものは、53個のイッテルビウム(Yb)イオンで構成されているという。UMDでは、量子シミュレータの構築は、本格的な量子コンピュータの実現に向けた重要なステップであるとしている。
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