研究概要
近年、高病原性のウイルス・細菌による新興・再興感染症の増加や多剤耐性細菌の出現により、抗菌薬など薬剤のみ感染症コントロールが困難になりつつあります。また、医療品や食品のグローバルな自由化が進み、薬剤フリーで病原微生物を制御するに対する手法の開発が求められています。そこで、発光ダイオード(LED)の放射特性を利用した病原微生物の感染制御に着目しました。LEDは順方向に電圧を加えた際に発光する半導体素子で、特殊なフィルターを介さずに特異的な波長を発光させることが可能です。また、省電力・長寿命かつ小型化が可能で水銀フリーであることから、より安全性が求められる分野への応用が期待されます。そこで本研究では、LED照射光を用いて波長の違いによる病原微生物の光応答機構をトランスクリプトーム、プロテオーム、さらにメタボロームのマルチオミクス解析により明らかにし、病原微生物の病原性や増殖などの制御機構を解明します。さらに、このLED照射光による病原微生物制御技術の医療衛生や食品衛生分野への応用を目指します。
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