先日クリスタル3Dアート(https://optinews.info/2018/04/13/crystal-3d-laser-art/)について書かせて頂いたが、弊社「株式会社光響」でも実際にチャレンジしてみる事になった。面白そうなことは取り敢えずやってみる。キレイなものは作ってみよう、というわけでスタートだ。
素材はコレ。
この無色透明で何の変哲もない直方体のガラスの中に彫刻を施していく。
デザインはコチラ。
この『赤い糸』の〈光響〉の文字を3Dアートにしてマーキングするのだ。
動画は平面なので一方向からしか見られることはないが、3Dアートは当然上下左右も斜めも全方向から見られるわけなので、正面以外から見た〈光響〉の文字がどんな風になるのかが非常に見ものだ。で、そのレイアウトがこうなる。
正面は当然『赤い糸』動画の通りの〈光響〉なのだが、横から見たらナンダコレである。小さい子供が書いたようなウネウネが出現している。
これを前から見たらきちんとした文字に見える、というのだから驚きだ。正に3Dアートの醍醐味と言うべきか。
他の方向から見たらどうなっているのかは完成してからのお楽しみ、ということで、レイアウトが決まったら次はいよいよ実際の加工に突入する。
この3Dクリスタルアート/インナーマーキング/ガラス内部加工技術は、簡単に言うと素材の表面ではなく内部にレーザーを集光することで、外はツルツル、中には模様という状態を作り上げている。
詳しくは下の図が分かりやすい。
3Dデータに従って集光点をずらしていけば、点描のように素材内部に絵を描いていくことが出来るわけだ。
マーキングできる素材は、光学ガラス、アクリル、合成石英、Ecoクリスタル、クリスタルガラス、サファイアガラス、シリコン樹脂、ウレタン樹脂の他、氷や石鹸も可能と言うから驚きだ。最近では、難しいと言われてきた塩化ビニールへの彫刻も出来るようになり、ますます使用の幅が広がっている。
これを踏まえて、いざ実践だ。
目がチカチカするかもしれないので気を付けてご覧頂きたい。
グリーンレーザーが点滅する度に、下の方からジワジワと線が浮かび上がってきていたのがお分かり頂けるだろうか。レーザーによる点描で描かれた線だ。
作業時間は存外短く、5~6分といったところでマーキングは終了。素材やデザインによって多少変化してくるだろう。
気になる仕上がりは、
見事に『赤い線』独特のラインを表現した仕上がりになっている。
更にもう一つ気になる他の角度から見た場合は、
左側の写真、後ろから見たところは何となく「光」は分かる。「響」は一部何とか見て取れるか、と言ったところだ。右側の写真の斜め後ろからの場合は、もう何が何だかわからない状態だ。ガラスの中に蟻の巣を再現した模型のようになっている。
一見無秩序に見えるこの曲線が、正面から見れば〈光響〉の文字になっているというのが面白い。流石『赤い線』の3D化とも言えるかもしれない。
レーザーのみが生み出せる魅惑の彫刻技術を施せるレーザーマーカーは、今後多くの分野での展開が期待されている。
興味がおありの方は株式会社光響までお問い合わせ頂ければ幸いだ。
執筆者:株式会社光響 緒方