猫&レーザーポインター

猫は動く物を追いかけるのが好きだ。猫に限らず大概の動物は好きなのだが、猫がなぜか別格に好きに見えるのは、彼らの繰り出すしなやかな動きと、その躍動感からだろうか。何しろ楽しそうに見えるのだ。

 図1

レーザーポインターれーr レーザーポインターの小さな光点を夢中で追いかける猫、というのは動画投稿サイトでも定番の人気を誇っているわけだが、猫が光点(に限らず動く物)を追いかけるのは狩猟本能の表れである。チラチラと動く手ごろな大きさのものは、虫やネズミ等の小動物に、紐状のものであればヘビやトカゲに見えているのだ。
本能であればこそ、抑え込むのは困難。そして、自由奔放な彼らにその本能を抑える気などあるはずもなく、夢中で光に戯れるあの様子を見せてくれることになるわけだ。こんな風に!

また、報道ステーションのオープニング等で有名な奥寺和彦氏作と光響のプロモーションムービー、レーザーポインターの光点を追いかける猫特有の柔軟でしなやかな動きを加工したこんな動画も。

一昔前までは、飼い猫といえども自由気ままに外に出歩くことが多かったが、最近は完全室内外の猫も多い。野良猫から病気をもらったり、事故や行方不明、なんてことも少なくないので外には出したくない、という飼い主さんたちの心配も尤もなのだが、やはり運動不足は気になるところ。猫に適度な運動をしてもらう為にも、偶にはレーザーポインターを追いかけてもらうのも良いのではないだろうか。
ついでに一つ、アメリカでのお話を。
実はこのレーザーポインターで猫の運動不足を解消させる、という行為、アメリカでは「猫の運動促進術」(Method of exercising a cat)と言う名称で特許が認められていた、という信じがたい事実がある。アメリカ特許商標庁(USPTO)が正式に認可した特許なのだが、流石、何でも特許の国、というか思わず笑ってしまうような話である。実際アメリカの猫好きの間でも、「アホらしい(goofy)特許」として知られていたとか。1995年から2007年まで有効だったそうなのだが、失効した理由は維持費用の支払いが滞ったからだ、とのこと。なので、猫とレーザーポインターで遊んだからといって特許侵害にはならないので、安心して遊んであげて欲しい。

最後に、レーザーポインターと言えば、その出力によっては目や皮膚に悪影響を及ぼすこともある、と取り沙汰されることもあり、心配になることもあるかと思う。現在、日本国内で販売されてるものには厳しい規制があり、クラス1~4に分けられていて、その1、2、のクラスであれば目に対する害はないとされている。
とはいえ、猫の目は人間のそれよりも過敏であるとも言われているので、光が直接目に入らないようにする等の注意は飼い主の側でしてあげる方が良いのではないかと思う。
また、レーザーポインターは当然のことながら実体が無いので、猫が捕まえることが出来ず、却ってストレスになる場合があるので、一緒にちゃんと捕まえることができる実体のある玩具と併用して遊んであげることも大切なのだとか。
安全と、猫の満足。2つ共に充実させることで、飼い主である人間も心配なく猫に癒されることが出来るのだと、覚えておいた方が良いだろう。

参考文献
*仔猫の部屋
http://www.konekono-heya.com/syuusei/chasing.html

*http://commonpost.boo.jp/wp-content/uploads/2012/09/2012y09m02d_233119460.jpg(図1)

「執筆者:株式会社光響 緒方」