民有林の航空計測に支援検討。森林レーザースキャンデータで販路拡大図る

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福島県が、航空計測技術を使った民有林の森林資源調査への支援を検討して
いる。2019年を目途に、市町村・森林組合を対象に財政支援を行う予定だという。復興需要により県内では震災前の2010年とその後の2015年を比較して、県内の木材の生産量は約3万トン増加しており、これからも需要の増加を見込んで販路を強化する目的だ。
国有林に関しては、既に各自治体等でドローンを使用するなどした航空計測技術による森林調査が実施され始めているが、民有林は地上調査が主流であるのが現状だ。地上調査は、概して手間とコストと人手が掛かる。樹木の形状は一律ではなく、季節や時間経過で形状が変化し、異種との混在もある。何よりも、広大な森林を地上計測のみで詳細に計測しつくすことは困難だ。
その為、現在広く使われ始めている上空からのレーザースキャンによる測量技術を応用した森林計測の導入が検討されている。

計測には、レーザースキャンを搭載したセスナ機を使用する。上空から森林へレーザーを照射し、跳ね返ってくる時間を計測して、樹木の本数、高さ、枝葉の生育状況のデータを取得する。これに地上調査の結果を加えて、生育している樹木の種類や太さ、樹齢等をデータ化する。

地図・カット台紙 A4 図1

こうして得られてデータを基に、県が作成した林地台帳を森林所有者や組合、素材生産業者に配布することで、商談に際し、詳細なデータの提示が可能となり、安定した供給体制や品質のアピールを可能とし、福島県産木材の販路拡大に繋げたいとしている。
調査に際しては森林の規模により異なるが、一市町村当たり数千万円~数億円の費用が掛かると見られ、県は国に対し財政支援を申し入れる方針だという。

地図・カット台紙 A4 図2

全国的に見ても林業従事者の人口は減少の一途を辿っている。安価な外国産木材の流入により利益率が低いことに加え、重労働であることも林業離れに拍車をかけている。航空計測技術の普及により、間伐優先エリアの設定等も容易となり森林管理にかかる労力のスリム化を図ると共に、ドローンによる航空計測等による計測自体の低コスト化を組み合わせ、国内林業の盛り返しの力となることが期待されている。

参考
レーザードローンの製品

*福島民報
http://www.minpo.jp/pub/topics/jishin2011/2017/07/post_15234.html(図1,2)

 

「執筆者:株式会社光響 緒方」