カリフォルニア工科大学(Caltech)の研究チームは、3Dプリンタ技術を用いてナノスケールの複雑な金属構造を作製する方法を開発したと発表した。この方法を量産可能な形にスケールアップできれば、医療用の微小なインプラント作製、三次元論理回路、超軽量の航空機用部品など、さまざまな産業分野への応用が期待できるとしている。研究論文は「Nature Communications」に掲載された。
Caltechの材料科学者Julia Greer氏の研究室では、これまでナノスケールのさまざまな構造物を3Dプリンタ技術で作り出す研究を行ってきた。その方法は主にレーザー照射によって熱硬化性樹脂を局所的に加熱して、微細な構造を形成するというものである。この方法は熱硬化性樹脂には有効だが、レーザーのエネルギーが金属を溶融させるほど高くはないため、金属加工には適用できない。このため、およそ50μmよりも小さなサイズの金属構造を3Dプリンティングで形成するのは困難であるという問題があった。
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