壁の向こうのウサギをレーザーで見る技術、スタンフォード大が発表

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曲がり角の先は見えないものだ。道幅がどんなに広くても、曲がった先にほんの少ししか道がなくても、曲がり角の先は顔を出して覗き込むか、鏡でも使わない限り見えない、というのは常識というよりも単なる現実で事実だ。その事実がひっくり返される技術が、米・スタンフォード大学で開発されたというから驚きだ。同大学の発表によると、この技術「Corner Cameras」は、読んで字の如く、曲がり角/コーナーの向こうに隠れた物を、床の隅に反射する光を計測して認識するものだ。

2枚の壁を、少し離れたT字型に配置して縦棒の裏側にウサギの人形を置く。人はその反対側からウサギを直接見ることは出来ない。そこで、Tの横棒の位置に斜めに1秒に数百万パルスの光を放つピコ秒レーザーを照射する。照射されたレーザーは先ず壁に当たり、そこからウサギに当たり、更にウサギから壁へ、壁から照射装置へと戻ってくる。このレーザー光の軌跡を計測することで、壁に隠れたウサギの3Dイメージを描き出すことが出来るのだ。これ自体は自動運転等で使われているLiDARと大きな差は無いが、技術的難易度は遥かに高い。レーザーが跳ね返る地点は5つ。照射して戻ってくると残される光線経路は極々僅かなものだ。このほんの少しの光を正確に計測して3Dイメージを描き出す為に、研究者達は極微弱光量を観測する単一光子検出器「シングルフォトン・アヴァランシェダイオード (SPAD)」を使用した。スタンフォード大学のゴードン・ウィッツシュタイン氏は、「光子の一つひとつは非常に小さく、見つけ出すことができません。しかしその粒子がSPADという特別な機器に当たると、トランプの家の一番下からカードを1枚引き出すように、すべてがバラバラに崩れます」と語る。また、同大学のリンデル氏によれば、たった1個の光子が電流の「アヴァランシェ(雪崩)」をセンサーに引き起こす力をもっているという。つまり、この電圧が最大になると、光子が戻ったことを知らせるシグナルになる。

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