自動運転システム向けLiDARの信頼性を向上させる計測ロジック技術を開発

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東芝デバイス&ストレージ株式会社は、レーザの照射により、離れた物体までの距離情報を3D画像として得る技術「LiDAR」において、長距離測定の信頼性を向上させる計測ロジック技術を開発しました。本技術と株式会社東芝が開発した計測回路技術[注2]を併用することにより、誤検出を99%排除した場合に測定可能な距離が、従来の計測ロジック技術と比較して、約1.8倍向上しました。本技術の詳細は、横浜で開催される「COOL Chips 2018」にて、4月20日に発表します。

高度な自動運転システムの実現には、自動車の周辺環境を3D画像として把握できるLiDARが有効です。なかでも高速で走行する自動車に搭載されるLiDARには、長距離を高精度に検知する性能が求められます。長距離を測定するには、強い太陽光の存在下でも、微弱なレーザの反射光を検知する必要があり、太陽光などのノイズを小さくするための平均化処理が用いられています。

しかし、従来の平均化処理では、複数の異なる物体からレーザ光が反射してくる場合、解像度が劣化してしまうという問題がありました。またLiDARは測定可能な距離に物体が無い場合、ノイズに基づいた結果を出力し、誤検出を引き起こします。そのため、誤検出の除去が必要ですが、平均化処理を行った結果には、距離のクラスタリングと呼ばれる特有の現象が発生し、従来の誤検出除去では、遠距離対象からの正しい検知データも除去してしまうという問題がありました。株式会社東芝は、独自の計測回路技術と高解像度測距技術を開発し、その併用により、長距離にある物体を高い解像度で検知することに成功しました。一方、高解像度測距技術においては、距離のクラスタリングによる影響の低減に、さらなる改善の余地がありました。

そこで東芝デバイス&ストレージ株式会社は、回路設計や光半導体分野で培った技術を生かして距離のクラスタリングを解析し、クラスタの大きさと信号の強さから、出力された距離データの確からしさを関係式で表現できることを発見しました。そして、同関係式に基づいて回路内のパラメーターを調節することで、距離のクラスタリングの発生を抑制しながら誤検出を排除するアルゴリズムを確立しました。なお、この誤検出を排除するアルゴリズムは、小面積・低消費電力の集積回路として実現することが可能です。

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