レーザーセンサー搭載! 話題のAtlasが今度はパルクールに挑む!!

日々目まぐるしく変化し進化していく科学技術の中で、度々話題に上りその度ごとに注目を浴び、熱い視線を注がれる存在がある。初期の姿を知る人々からは「立派になって…!」と親が子供を見るように、直近の姿しか知らない人からは純粋に「凄いな!」という眼差しを向けられるのは、謂わずと知れた『Atlas』君。ボストン・ダイナミクス社製の2足歩行人型ロボットだ。

今年の5月には軽快なジョギング姿を披露し賞賛を浴びたAtlasが、今回は『Parkour Atlas』と題した動画がUPされ、またしても話題を集めている。パルクールと言えば、ビルとビルの間を飛び越えたり壁を登ったり窓から飛び降りたり、人間に身体能力を極限まで引き出したスポーツだ。その華麗な動きが注目を集め映画化されたこともある。が、同時に相当な鍛錬が必要で、同時に危険を伴うものとしても知られている。それを、ロボットが?本当に?半信半疑で見てしまう動画がコレだ。


*Parkour Atlas

お見事!!と拍手を送りたくなるAtlasの動きが素晴らしい。

まるで人間のような動きで最初の丸太を飛び越え、

迫る段差を、柔軟な関節の動きとしなやかな筋肉で跳躍して駆け上る姿は正にパルクールのようだ。それにしても、バランスをとる腕の動きや、衝撃を吸収する足首やひざ関節、太腿の動きを見ると、Atlasの進化の程が目覚ましいことが良く分かる。普通に走るだけでも着地時には両足着地の場合の4倍程度の負荷が足にのしかかってくるのだが、障害物を飛び越え、大きな段差を力強く乗り越えていく際にかかる負担は更に大きい。ジョギングAtlas以降、膝や足首の関節に大きな改良が加えられたのだろうか。これだけの耐久力と駆動性で、平坦な道を走らせてみたら時速何kmくらいなのか気になるところだ。

頭部にはレーザー距離計とステレオカメラの2種類のセンサーを搭載し、手足に付けられたセンサーで転倒予防の現状確認を行い、即時対応可能な高性能二足歩行ロボット。荷物運びにジョギング、バク転、遂にはパルクールまでこなすようになったAtlas君は次には一体何を見せてくれるのだろうか。ここまでの動きをこなすことができるロボットが現れたということは、ターミネーターやバトルドロイドの出現も、そう遠い未来のことではなくなってきているということなのかもしれない。怖いような、楽しみなような、そんな気分でAtlasの次の動画がUPされるのを待ちたいと思う。

最後に、Atlasの兄弟文と言うかライバルと言うか、コチラは四足歩行のキモカワロボットSpot Miniが2019年の本採用に向けて、竹中工務店で試験運用を開始していることはご存知だろうか。

2018年6月から、建設現場における自律的な巡回による進捗管理や安全点検などの業務への活用を目指して働き始めているとのこと。近いうちに、世界初、ロボットの働く建設現場が正式に誕生するかもしれない。こちらも今後の展開を要チェックだ。

参考
*GIGAZINE
https://gigazine.net/news/20181012-boston-dynamics-parkour-atlas/

*竹中工務店
http://www.takenaka.co.jp/news/2018/06/01/index.html

執筆者:株式会社光響  緒方