(レーザー関連)大阪公立大学他/標的核酸分子をレーザー照射で濃縮/一滴の試料から1000兆分の1グラムの超微量DNAを5分で検出

2025年1月22日
大阪公立大学
科学技術振興機構(JST)

<ポイント>
◇本手法の検出下限は7.37 fg/μLで、デジタルPCR法(検出下限:約200 fg/μL)と比較して、1~2桁高感度かつ簡便な遺伝子検査が実現可能。
◇PCR法による増幅なしで、DNA中の1塩基の違いをわずか数分で高精度に識別。

<概要>
 大阪公立大学 研究推進機構 協創研究センターLAC-SYS研究所の飯田 琢也所長、床波志保副所長、豊内秀一特任講師らの研究チームは、PCR法で標的DNAを増幅せずに、光照射だけで超高感度かつ迅速にDNAを分析する「ヘテロプローブ光濃縮法※1」を新たに開発しました(図 1)。この手法は、蛍光染色した一本鎖の標的DNA(蛍光DNA)と選択的に結合する一本鎖DNAを修飾した、サイズや材質が異なる二種類のプローブ粒子を用い、選択性と濃縮効率を向上させます。標的DNAを含む溶液に光照射し、標的DNAとプローブ粒子を光の力(光誘起力)とその力が引き起こす対流(光誘起対流)により局所的に濃縮させ、DNAの二重鎖形成を加速することに成功しました。5分間の光照射により大きさ約数十 μmの集合体が形成され、その間隙に蛍光DNAが捕捉されます。金ナノ粒子への光照射によって生じる光の熱(光発熱効果)で二重鎖の結合を緩め、標的DNAの計測の選択性を高めることができます。

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