(レーザー関連)衝撃破壊の瞬間、材料に何が起こるのか

本研究成果のポイント

  • 衝撃破壊にともなう金属組織の微細化をパルス状の硬 X 線により直接捉えることに成功
  • 衝撃波進展にともなう金属組織のマイクロメートルサイズからナノメートルサイズへの
    変化を定量的に解析

【概 要】
高エネルギー加速器研究機構(KEK)物質構造科学研究所、熊本大学パルスパワー科学研究所、東京工業大学 科学技術創成研究院フロンティア材料研究所、テクニコン-イスラエル工科大学、筑波大学の研究グループは、KEKの放射光実験施設フォトンファクトリー・アドバンストリング(PF-AR)を用いて、金属内に伝搬する衝撃波によってナノ秒(1ナノ秒=10億分の1秒)の間に進行する金属組織の微細化を直接観測することに成功しました。
本成果は5月20日、科学雑誌 Scientific Reports オンライン版に掲載されました。

【背 景】
形あるものは必ず壊れる。これは自然の摂理ですが、最も短い時間で起こる破壊が衝撃波による衝撃破壊です。衝撃波は、高速衝突・爆発・火山噴火・雷・隕石・超音速飛行中の飛行機などによって発生することが知られていて、特に高圧の衝撃波は1キロメートル毎秒以上の高速で物質に伝搬し、材料内部を不均一に後戻りできない状態に破壊します。現代社会で安全な生活を送るためには衝撃破壊の正確な計測が必要となります。しかし、衝撃波は音速で伝搬するため、破壊は一瞬のうちに起き、不均一かつ非常に複雑です。衝撃波内の破壊現象についての評価は難しく、衝撃破壊前と後の物質を見比べて想像するしかありませんでした。

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