大規模なイベントで欠かせない演出の一つとなってきているレーザープロジェクション。大阪城では芝がカラフルに染まり城から巨大侍が出現、某ネズミ国では季節イベントごとにシンボルとなっている城が有名キャラクター達で彩られる一大イベントとなっている。
こういうド派手な演出はもちろん大歓迎なのだが、もう少ししっとり穏やかにレーザープロジェクションの美しい映像を楽しみたいんだ、という人におすすめなのは、何と言ってもプラネタリウムだ。
光を落とした空間に穏やかな音楽が流れる中、ゆったりと星を眺める、というのは至福の時間だ。しかも、進化に進化を重ねたプラネタリウムは、実際に見上げる星空よりも遥かに美しい光景を映しだしてくれるのだ。
人間が天体望遠鏡等を使わずに夜空を見上げた場合、肉眼で捉えることが出来るのは6等星まで、と言われている。しかも、これは空気が澄んでいる天体観測に最適の環境での場合だ。(視力によってはギリギリ7等星まで見える人もいる。) 星の中で6等星以上の物は8600個程度。地球は球体なので、頭上にあるのは単純計算で4300個程だが、地平線にある星は見えないことが多いことを考えて、人間が一度に見上げることが出来る星は、大体3500個前後になるのではないか、と言われている。
天体観測目的で空気の澄んだ山に行き、晴天に恵まれ絶好のタイミングで夜空を見上げることが出来たとして、煩わしい望遠鏡等を使わずに見られるのはこの個数だ。この基準自体が、紀元前150年頃にギリシャのヒッパルコスが「人間が肉眼で見える星の明るさの等級」を決めたものなので、今も昔もこれは変わらない。これが、プラネタリウムだとどうなるのか。
最新のものならば9等星まで、つまり26万個余りの星を映しだすことが可能なのだ。26万個と3500個、雲泥の差である。しかも、この26万もの星々は非現実の物ではなく、実際に私たちの頭上で輝いているそのままを写し取っている。普通に見上げただけでは見ることの出来ない煌きを見せてくれるのだ。
しかもレーザープロジェクション技術の発達により、ただ星空と音楽/解説を楽しめるだけではなく、そこに映像を組み合わせてより美しい光景を楽しむことができるようになっている。
例えば、コチラ。
言わずと知れた宮沢賢治の名作『銀河鉄道の夜』。映像クリエイターKAGAYAの手掛けたこの作品は、2006年に、コニカミノルタプラネタリウム“満天”で上映されて以来、国内外を問わず100館以上のプラネタリウムが上映し、観客動員数100万人超という、こちらも名品となっている。そして、このコニカミノルタプラネタリウム“満天”が6月30日にリニューアルオープンすることになっており、大いに期待が集まっている。
今まで以上に美しく鮮やかな映像美と臨場感を追求し、設備も6台構成のレーザープロジェクターに一新する。それだけでなく、より快適に鑑賞できるように、寝転んで見られる芝シートも、ふわふわラグとランタンをセットにして同時リニューアル。3組限定で利用できる。現実より美しい星空を寝そべって眺められるくつろぎタイムをお約束してくれる。
更に、前述した『銀河鉄道の夜』の再上映も決定。360度の満天のプラネタリウムに広がる幻想的な銀河のパノラマをもう一度楽しめるチャンスとなっている。都会の真ん中で美しい星々を眺めたい方、日々の疲れを少し癒されてみたい方、お一人様もお二人様もご家族様も、この機会に一度足を運ばれてみては如何だろうか。
参考
*コニカミノルタプラネタリウム
https://planetarium.konicaminolta.jp/
*FASHION PRESS
https://www.fashion-press.net/news/39622
https://www.fashion-press.net/img/news/39622/MMY.jpg (図1)
https://www.fashion-press.net/img/news/39622/gyo.jpg (図2)
https://blog-001.west.edge.storage-yahoo.jp/res/blog-6a-ad/idesuusei/folder/509504/52/13477952/img_1_m?1439057155 (Top画像)
執筆者:株式会社光響 緒方